今回紹介する参考書は『速読即解英語長文』です。
この問題集のターゲットとなるのは、国立2次試験対策、難関私大対策を考えている受験生です。
センター試験レベルの長文問題は8割解けても、さらに上のレベルの問題で高得点を取ることが難しいと感じている受験生も多いことでしょう。
この問題集には、2つの「攻略法」の解説が収録されており、それを学習した後に約50題の長文問題を解くことで、読解力を育成します。
ではさっそく、その評価と使い方を徹底解説していきます。
1. 基本情報
- 単行本: 240ページ
- 出版社: 旺文社 (2004/07)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4010325941
- ISBN-13: 978-4010325940
- 発売日: 2004/07
- 商品パッケージの寸法: 20.8 x 14.8 x 2.2 cm
ジャンル:英語長文問題集
難易度:難関私大、難関国立大レベル
到達目標:難関私大、難関国立大の合格点
必要期間:2ヶ月
用途:長文のテーマ/設問別の解法を身に着けるため
対象者:難関私大、難関国立大志望者
問題数:53(基礎問題18、設問別問題27、実践問題8)
2. 「速読即解英語長文」の評価
難関私大、難関国立大の志望者をターゲットとしている参考書であることから、やはり内容としては高度なものが求められています。
テーマ別、設問別の解法を学習することができるようになれば、大学別模試や赤本で問題を解く際に非常に楽に解答できるようになると思うのでぜひ身に着けておきたいです。
2-1. 使用上のメリット
・解法の学習に最適
この問題集が優れている点として、「テーマ別」、『設問別」の解法を学習できる点が挙げられます。
難関大になればなるほど、その問題の質は向上してきます。問題の質が高いと、単に英語力だけでは勝負できない場合もあります。
そこで求められるのがテーマ別の解法です。
テーマごとに求められる解法は少し異なるのでそれを身に着ければ力強い財産になります。
また、設問別の解法も重要です。
語句、意味把握、説明、会話問題など、英語の長文問題はバリエーションに富んでいます。
その設問別に解法を学んできた高校生は多くないでしょう。設問別に対策を行うことで、密度の濃い長文対策ができます。
・レベルの高い問題を多く演習できる
収録されているのが53題と、他の問題集と比較しても非常に多いです。
難関大のさらに上、最難関大の受験を考えている人でも十分対策問題集として使えるほどの高難易度問題集なので、ぜひ使ってほしいです。
2-2. 使用上のデメリット
・他の問題集に比べて解説が乏しい
他の問題集と比べて問題が充実しているものの、その解説はあまり充実しているとは言えません。
同レベルの問題集である『大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)』や『やっておきたい英語長文700』と比較しても解説に関しては劣ってしまいます。
あくまでも、問題の演習量が魅力であり、その問題の解法を学ぶための問題集であることは押さえておいてください。
3. 最もッ効率的な使い方を考える
先ほども書いた通り、この問題集は解説が充実しているとは言えません。
そのため、使い方がとても重要になります。誤った使い方のまま2ヶ月間も使っていると全く効果がありません。
①時間を計測して問題を解く。
時間を計りながら問題を解きましょう。演習のための問題集なので、解答のスピードも意識してください。
②解答・解説を読む。
あまり充実していないので熟読しても意味がありません。可能であれば高校の先生や塾の先生に添削してもらい、そのフィードバックをもらうという形のほうが理想でしょう。
③本文を音読する。×3
本文を音読しましょう。CDが付いている問題は、音声を聴きながらシャドーウィングすることをおすすめします。
音読を終えたらTF問題を解答しましょう。音読の際にどれだけ英文の意味を意識できているかによって、TF問題の正解数は大きく変わってきます。
④もう一度問題を解く。
最後に、もう一度問題を解いて終了です。2回目に問題を解く際には、時間よりも精度にこだわりましょう。
その問題のテーマがいったい何なのか、自分が解いている設問はどういう形式か、ということを意識しながら解答できればかなり精度が向上すると思います。