英文法

【頻出】使役動詞と知覚動詞の違いは構文から考える

【頻出】使役動詞と知覚動詞はどちらも構文を考えろ!

原形不定詞を理解する上でカギとなるのが使役動詞と知覚動詞です。

不定詞の解説の際にも少し説明していますが、今回はより踏み込んで詳しく、個々のニュアンスの違いにまで焦点を当てて解説していきます。

 

 

○使役動詞:~させる

・make→AにBさせる(強制)

・have→AにBさせる、AにBしてもらう(強制、依頼)

・let→AにBさせてあげる(許可)

以上の3パターンが主な使役動詞です。では、個々の使役動詞のニュアンスを詳しく見ていきましょう。

 

使役動詞 make A(目的語:人) B(動詞の原型):AにBさせる(強制)

使役動詞「make」を理解する上で重要なのが、Aの意志は関係ないということです。

Aは自分の意志に関わらずにBしなければならないという意味を使役動詞「make」は持っています。

Ex) The teacher made me do my homework.
訳)その先生は私に宿題をやらせた。

この場合、私が宿題をやりたいと思っていないとしても、その意志とは関係なく先生が宿題をやらせたというニュアンスをこの文は含んでいます。

使役動詞「make」は非常に強制力が強いということを覚えておいてください。

例文: She made him clean the room.

  1. 主語 (Subject):”She”(彼女) この文では、「彼女」が行為の主体となっています。彼女が誰かに何かをさせるという意味が含まれています。

  2. 使役動詞 (Causative Verb):”made”(~させる) “make” は、他の動詞と組み合わせて、誰かに何かをさせるという意味を表します。この例文では、過去形の “made” が使われています。

  3. 対象 (Object):”him”(彼) 使役動詞 “make” が影響を与える対象を示す部分です。この例文では、「彼」がその対象となっています。

  4. 動詞 (Verb):”clean”(掃除する) 対象が行わされる動作を示す部分です。この文では、「掃除する」がその動作となっています。

  5. 目的語 (Direct Object):”the room”(部屋) 動作の対象となる部分です。この文では、「部屋」がその対象となっています。

日本語訳: 彼女は彼に部屋を掃除させた。

この例文では、彼女が彼に対して強制力を持っていることが示されています。

このように、英語の使役動詞 “make” は、誰かに何かをさせるという意味を表し、他の動詞と組み合わせて使用されます。

また、”make” の後には、対象となる人やものが続き、その後に動作を示す動詞が来ます。

この構造を理解することで、使役動詞 “make” を使用した文章の意味を正確に把握することができます。

 

 

使役動詞 have A(目的語:人) B(動詞の原型):AにBさせる(強制)、AにBしてもらう(依頼)

まず、強制の意味で使う使役動詞「have」を解説します。これは、一言で言うと使役動詞「make」よりも強制力は弱いです。

ニュアンスとしては、目上の人が目下の人にある行動を取らせるという認識で良いでしょう。「make」と違って、「have」は個人の意志は含むものです。

Ex) I’ll have Takeshi check on it from now on.
訳)今からそれをタケシにチェックさせます。

のようにして使役動詞「have」は強制の意味で用います。

※have A B = get A to B
have A B(原形不定詞)はget A to Bと言い換えることができます。

 

前の例文をgetに言い換えてみると以下のようになります。

Ex) I’ll get Takeshi to check on it from now on.
訳) 今からそれをタケシにチェックさせます。

意味に変化はないので、英作文の際に重複を避けるために用いるのが良いでしょう。

 

次に、依頼の意味の使役動詞「have」を見ていきましょう。

 

この場合、お医者さんに診察してもらうパターンなどが多いです。

つまり、お金を支払って何かしてもらうという場合に、使役動詞「have」」が用いられます。

 

Ex) You should have a repairman keep your car in good repair.
訳)君は整備士に車を整備してもらうべきだ。

 

もう一度書きますが、病院での診察や、機械の整備などの場合に依頼の意味で用いられることが多いです。

他にも使役動詞としての haveを使った例文を記します。

例文1: I had my assistant book a flight for me.

構文解説: この例文では、主語 “I”(私)が誰かに何かをさせる役割を果たしています。

使役動詞 “had”(過去形)は、主語によって行われる行動を示しており、”my assistant”(私のアシスタント)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “book” は、”my assistant” が行わされる動作を表しています。そして、”a flight for me” がその動作の対象です。

日本語訳: 私はアシスタントに私のためにフライトを予約してもらった。

例文2: She had her friend help her move.

構文解説: この例文では、主語 “She”(彼女)が誰かに何かをさせる役割を果たしています。

使役動詞 “had” は、主語によって行われる行動を示しており、”her friend”(彼女の友達)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “help” は、”her friend” が行わされる動作を表しています。そして、”her move” がその動作の対象です。

日本語訳: 彼女は友達に引っ越しを手伝ってもらった。

例文3: He had the mechanic fix his car.

構文解説: この例文では、主語 “He”(彼)が誰かに何かをさせる役割を果たしています。

使役動詞 “had” は、主語によって行われる行動を示しており、”the mechanic”(整備士)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “fix” は、”the mechanic” が行わされる動作を表しています。そして、”his car” がその動作の対象です。

日本語訳: 彼は整備士に車を修理してもらった。

これらの例文では、使役動詞 “have” は誰かに何かをさせるという意味を表していますが、”make” とは異なり、強制感が少なく、誰かに何かをしてもらうというニュアンスが強い

です。

使役動詞 “have” の構造は以下の通りです。

  1. 主語 (Subject):行為をさせる側の人物
  2. 使役動詞 (Causative Verb):”have”(させる、してもらう)
  3. 対象 (Object):行為をさせられる側の人物
  4. 動詞 (Verb):対象が行わされる動作
  5. 目的語 (Direct Object):動作の対象となるもの

“have” を使って表現する際は、他者に何かをしてもらう、あるいは行わせる意図がありますが、”make” とは異なり、強制感が少なく、より自然で柔らかい表現となります。

このようなニュアンスの違いを理解して、使役動詞 “have” を適切に使用することが重要です。

 

 

使役動詞 let A(目的語:人) B(動詞の原型):AがBするのを許す(許可)

許可の意味の使役動詞「let」が用いられる場合ニュアンスとして注意すべきなのが、AがBしたいと思っているということです。

使役動詞は主に第5文型(SVOC)で用いられますから、OがCすることをSが許可するというニュアンスになります。

 

Ex) My father let me buy this computer.
訳)私の父は、私にこのコンピュータを買わせてくれた。

私は、コンピュータを買いたいと思っていて、父親がそれを許可したという意味になります。

※「help」の使い方
「help」は他の動詞とは例外的に原形不定詞もto不定詞もどちらも取ることができます。

Ex) Yuki helped me do (to do) my homework.
訳)ユキは私が宿題をするのを手伝ってくれた。

さらに、使役動詞letを使った英文を記します。

例文1: She let her children play outside.

構文解説: この例文では、主語 “She”(彼女)が誰かに何かを許可する役割を果たしています。

使役動詞 “let” は、主語によって許可される行動を示しており、”her children”(彼女の子供たち)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “play” は、”her children” が許可される動作を表しています。そして、”outside” がその動作の場所を示しています。

日本語訳: 彼女は子供たちに外で遊ぶことを許した。

例文2: The teacher let the students leave early.

構文解説: この例文では、主語 “The teacher”(先生)が誰かに何かを許可する役割を果たしています。

使役動詞 “let” は、主語によって許可される行動を示しており、”the students”(生徒たち)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “leave” は、”the students” が許可される動作を表しています。そして、”early” がその動作の時点を示しています。

日本語訳: 先生は生徒たちに早く帰ることを許した。

例文3: He let his friend borrow his car.

構文解説: この例文では、主語 “He”(彼)が誰かに何かを許可する役割を果たしています。

使役動詞 “let” は、主語によって許可される行動を示しており、”his friend”(彼の友達)がその対象となっています。

その後に続く動詞 “borrow” は、”his friend” が許可される動作を表しています。そして、”his car” がその動作の対象です。

日本語訳: 彼は友達に車を借りることを許した。

これらの例文では、使役動詞 “let” は誰かに何かを許可するという意味を表しています。”let” の構造は以下の通りです。

  1. 主語 (Subject):許可を与える側の人物
  2. 使役動詞 (Causative Verb):”let”(許す)
  3. 対象 (Object):許可される側の人物
  4. 動詞 (Verb):対象が許可される動作
  5. 目的語 (Direct Object):動作の対象となるもの(必要に応じて)

使役動詞 “let” を使用する際は、誰かに何かを許可するというニュアンスがあります。この表現は、他の使役動詞 “make” や “have” と比べて、強制感がなく、逆に対象に自由度や選択肢を与えることを示しています。このようなニュアンスの違いを理解し、使役動詞 “let” を適切に使用することが重要です。

 

○知覚動詞:見る、感じる、聞く

・see→AがBするのを見る

・feel→AがBするのを感じる

・hear→AがBするのを聞く

知覚動詞については個々について例文を用いてサラッと見ていきます。

この「知覚動詞」は入試問題にめちゃくちゃ出ますよ!MARCH でも長文読解の問題の中に、この用法をきいている問題が出てました!

ちなみに、法政で出ていました。他にもたくさん出ているはずです。

○see:AがBするのを見る

例文1: I see a beautiful rainbow in the sky.

構文解説: この例文では、主語 “I”(私)が知覚動詞 “see” を使って何かを視認していることを表しています。目的語 “a beautiful rainbow”(美しい虹)が視認される対象であり、”in the sky”(空に)がその場所を示しています。

日本語訳: 私は空に美しい虹を見る。

例文2: She sees her friend walking down the street.

構文解説: この例文では、主語 “She”(彼女)が知覚動詞 “sees” を使って何かを視認していることを表しています。目的語 “her friend”(彼女の友達)が視認される対象であり、”walking down the street”(通りを歩いている)がその対象の状況を示しています。

日本語訳: 彼女は友達が通りを歩いているのを見る。

例文3: He saw the cat hiding under the table.

構文解説: この例文では、主語 “He”(彼)が知覚動詞 “saw”(過去形)を使って何かを視認していたことを表しています。目的語 “the cat”(猫)が視認される対象であり、”hiding under the table”(テーブルの下に隠れている)がその対象の状況を示しています。

日本語訳: 彼はテーブルの下に隠れている猫を見た。

これらの例文では、知覚動詞 “see” が視覚を通じて何かを認識することを表しています。一般的な構造は以下の通りです。

  1. 主語 (Subject):視認する側の人物
  2. 知覚動詞 (Perception Verb):”see”(見る)
  3. 目的語 (Direct Object):視認される対象
  4. 状況 (Situation):視認される対象の状況(必要に応じて)

この構造を理解し、知覚動詞 “see” を適切に使用することが重要です。

 

○feel:AがBするのを感じる

例文1: I feel a cold breeze on my face.

構文解説: この例文では、主語 “I”(私)が知覚動詞 “feel” を使って何かを感じていることを表しています。目的語 “a cold breeze”(冷たい風)が感じられる対象であり、”on my face”(私の顔に)がその感覚が起こる場所を示しています。

日本語訳: 私は顔に冷たい風を感じる。

例文2: She feels nervous about her job interview.

構文解説: この例文では、主語 “She”(彼女)が知覚動詞 “feels” を使って何かを感じていることを表しています。形容詞 “nervous”(緊張している)が感じられる感情であり、”about her job interview”(彼女の仕事の面接について)がその感情の原因となる状況を示しています。

日本語訳: 彼女は仕事の面接について緊張している。

例文3: He felt the fabric to check its quality.

構文解説: この例文では、主語 “He”(彼)が知覚動詞 “felt”(過去形)を使って何かを感じていたことを表しています。目的語 “the fabric”(布地)が感じられる対象であり、”to check its quality”(その品質を確認するために)がその感覚によって達成しようとする目的を示しています。

日本語訳: 彼は品質を確認するために布地を触った。

これらの例文では、知覚動詞 “feel” が感覚や感情を通じて何かを認識することを表しています。一般的な構造は以下の通りです。

  1. 主語 (Subject):感覚や感情を持つ人物
  2. 知覚動詞 (Perception Verb):”feel”(感じる)
  3. 目的語 (Direct Object):感じられる対象(物理的な感覚の場合)または形容詞(感情の場合)
  4. 状況 (Situation):感じられる対象の状況や目的(必要に応じて)

この構造を理解し、知覚動詞 “feel” を適切に使用することが重要です。

 

○hear:AがBするのを感じる

例文1: I hear the birds singing in the morning.

構文解説: この例文では、主語 “I”(私)が知覚動詞 “hear” を使って何かを聞いていることを表しています。目的語 “the birds”(鳥たち)が聞かれる対象であり、”singing in the morning”(朝に鳴いている)がその対象の状況を示しています。

日本語訳: 私は朝、鳥たちが鳴いているのを聞く。

例文2: She heard a loud noise coming from the basement.

構文解説: この例文では、主語 “She”(彼女)が知覚動詞 “heard”(過去形)を使って何かを聞いていたことを表しています。目的語 “a loud noise”(大きな音)が聞かれる対象であり、”coming from the basement”(地下室から聞こえてくる)がその対象の状況を示しています。

日本語訳: 彼女は地下室から聞こえてくる大きな音を聞いた。

例文3: He can hear the sound of the rain hitting the window.

構文解説: この例文では、主語 “He”(彼)が知覚動詞 “can hear”(聞くことができる)を使って何かを聞けることを表しています。目的語 “the sound of the rain”(雨の音)が聞かれる対象であり、”hitting the window”(窓に当たっている)がその対象の状況を示しています。

日本語訳: 彼は窓に当たる雨の音を聞くことができる。

これらの例文では、知覚動詞 “hear” が聴覚を通じて何かを認識することを表しています。一般的な構造は以下の通りです。

  1. 主語 (Subject):聞く側の人物
  2. 知覚動詞 (Perception Verb):”hear”(聞く)
  3. 目的語 (Direct Object):聞かれる対象
  4. 状況 (Situation):聞かれる対象の状況(必要に応じて)

この構造を理解し、知覚動詞 “hear” を適切に使用することが重要です。

お疲れ様でした!

この記事を読んだけだけで”使役動詞”と”知覚動詞”の違い・使い方を覚えてください!

入試問題でちゃんとアウトプットできるレベルまで、しっかり覚えましょう!

大学受験英語コーチ:タカタカ

 

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