英文法

現在分詞・過去分詞とは、分詞を解説 慣用表現付き

分詞~現在分詞と過去分詞~

今回解説していくのは、分詞です。分詞には現在分詞と過去分詞があります。

特に、現在分詞は動名詞と形が似ているため、混同されやすいので注意が必要です。しっかりと理解して分詞マスターになりましょう。

 

 

 

① 分詞とは

まず、分詞とは何か明確化しておきます。

分詞とは、動詞が形容詞化したものです。動名詞は動詞が名詞化したものでしたが、分詞は形容詞化したものです。

分詞=形容詞したもの  ↔︎   動名詞=動詞が名詞化したもの

これはしっかり覚えておきましょう。

 

さらに、動詞が形容詞化したものですから動きを表す意味を名詞に加えることになります。

最初にも書きましたが、分詞は現在分詞と過去分詞に分けられます。

それぞれ、分詞の主語によって使い分けられるので見分け方も学習していきましょう。

 

② 分詞の使い方

分詞は、形容詞的なものですから名詞を修飾します。では、どのように修飾するのでしょうか。

まず、大前提として形容詞には以下のルールがあります。

・1語→名詞の前に置いて修飾
・2語以上→名詞の後ろに置いて修飾

これは超重要です。必ず覚えておきましょう。

このルールは分詞にも同様に適用されます。

つまり、1語で構成されている分詞は名詞の前、2語以上で構成されている分詞は名詞の後ろに置いて名詞を修飾することになります。

まずは、1語で構成されている分詞を説明します。

 

 

○1語で構成されている分詞

Ex) The sleeping baby is my son.
訳)その寝ている赤ちゃんは私の息子です。

これは、現在分詞「sleeping」が用いられていますね。1語で分詞が構成されているため、名詞の前に置かれて名詞を修飾しています。

Ex) I want to throw away the broken pen.
訳)僕はその壊れたペンを捨てたい。

今回用いられている分詞は、過去分詞「broken」です。前の例文同様、1語ですので名詞の前に置かれて名詞を修飾しています。

 

 

○2語以上で構成されている分詞

2語以上で構成されている場合、名詞の後ろに置かれてその名詞を修飾します。

Ex) The boy studying in the room is my brother.
訳)その部屋で勉強している男子は私の弟です。

修飾される名詞はboyですので、boyは自分で動作を行える名詞であるため、現在分詞「studying」が使われています。

 

Ex) The pen broken by my brother is very expensive.
訳)私の兄に壊されたそのペンは非常に高価なものです。

今回修飾されている名詞はpenです。Penは自分で動作を行うことはできないので、過去分詞「broken」が使われています。

 

上の文は、「studying in the room」と4語で形成されています。2語以上で構成されているので名詞の後ろに置かれていますね。

下の文の分詞は「broken by my brother」ですので名詞の後ろに置かれています。

 

 

 

③ 現在分詞とは、使い方

 

現在分詞はどのような使い方をするのでしょうか。

「修飾される名詞」で考えることができます。

現在分詞は、基本的に動詞に “-ing” を付けた形であり、動作や状態を表します。現在分詞の用途は主に以下の3つです。

  1. 進行形の文を作るとき
  2. 現在分詞句を作り、文の主語や目的語に関連する説明を付け加えるとき
  3. 現在分詞を形容詞として使用するとき

さらに詳しくそれぞれの用途を見ていきましょう。

  1. 進行形の文を作るとき: 進行形は、現在進行形、過去進行形、未来進行形などがあります。進行形は、その時点で進行中の動作や状況を表すために使用されます。例えば、「彼女は歌っている」は英語で “She is singing” と表現されます。ここでの “singing” は現在分詞で、進行中の動作を表しています。

  2. 現在分詞句を作り、文の主語や目的語に関連する説明を付け加えるとき: 現在分詞句は、文の主語や目的語に関連する情報を付け加えるために使われます。例えば、「コーヒーを飲みながら新聞を読んだ」は英語で “Drinking coffee, I read the newspaper” と表現されます。この場合、”Drinking coffee” は現在分詞句で、主語 “I” の状況を説明しています。

  3. 現在分詞を形容詞として使用するとき: 現在分詞は、名詞を修飾する形容詞としても使われます。この場合、現在分詞は動作や状況を表す形容詞になります。例えば、「壊れたコンピューター」は英語で “a broken computer” と表現されますが、「壊れているコンピューター」は “a breaking computer” と表現されます。ここでの “breaking” は、現在分詞が形容詞として働いており、コンピューターの状態を表しています。

現在分詞を理解することで、英文の意味や構造がより明確になり、文章をより豊かに表現することができます。

Ex) The sleeping baby is my son.
訳)その寝ている赤ちゃんは私の息子です。

この例文のように、「赤ちゃん」は、「寝る」のですから現在分詞が使われます。

現在分詞の使い方をまとめると以下のようになります。

名詞が~する → 現在分詞

この名詞が主体であると考えるとわかりやすいと思います。

この例では、赤ちゃん(名詞)が寝るということです。

過去分詞は逆です。詳しくみていきましょう。

 

④ 過去分詞とは、使い方

 

過去分詞を考えてみましょう。

過去分詞は、英語の動詞に “-ed”(不規則動詞の場合は、それぞれの過去分詞形)を付けた形で、過去の動作や状態を表します。過去分詞は主に以下のような用途があります。

  1. 完了形の文を作るとき
  2. 過去分詞句を作り、文の主語や目的語に関連する説明を付け加えるとき
  3. 過去分詞を形容詞として使用するとき

過去分詞を使った例文とその日本語訳を3つご紹介します。

例文1: She has finished her homework. (彼女は宿題を終えた。) この文では、過去分詞 “finished” が完了形を作るために使われています。主語 “She” に対して過去の動作 “終える” を表現しています。

例文2: Surprised by the loud noise, she dropped her glass. (大きな音に驚いて、彼女はグラスを落とした。) この文では、過去分詞句 “Surprised by the loud noise” が文の主語 “she” に関連する説明を付け加えています。つまり、大きな音に驚いたという状況の中で、彼女はグラスを落としたということを表現しています。

例文3: The window was broken by a stray ball. (窓は迷い球によって割られた。) この文では、過去分詞 “broken” が形容詞として使われています。過去分詞は、”window” という名詞を修飾して、割られたという状態を表現しています。

さらに詳しくそれぞれの用途を見ていきましょう。

  1. 完了形の文を作るとき: 完了形は、現在完了形、過去完了形、未来完了形などがあります。完了形は、ある時点までに完了した動作や状況を表すために使用されます。例えば、「彼はその本を読み終わった」は英語で “He has finished the book” と表現されます。ここでの “finished” は過去分詞で、過去の動作を表しています。

  2. 過去分詞句を作り、文の主語や目的語に関連する説明を付け加えるとき: 過去分詞句は、文の主語や目的語に関連する情報を付け加えるために使われます。例ええば、「彼女に驚かされた猫は木に登った」は英語で “Startled by her, the cat climbed the tree” と表現されます。この場合、”Startled by her” は過去分詞句で、主語 “the cat” の状況を説明しています。

  3. 過去分詞を形容詞として使用するとき: 過去分詞は、名詞を修飾する形容詞としても使われます。この場合、過去分詞は過去の動作や状況を表す形容詞になります。例えば、「壊れたコンピューター」は英語で “a broken computer” と表現されます。ここでの “broken” は、過去分詞が形容詞として働いており、コンピューターの状態を表しています。

     

    過去分詞を理解することで、英文の意味や構造がより明確になり、文章をより豊かに表現することができます。過去分詞は、英語の文法の中でも重要な要素のひとつですので、しっかりと理解しておくことが大切です。

 

Ex) I want to throw away the broken pen.
訳)僕はその壊れたペンを捨てたい。

この例文の「ペン」は自ら壊れるのではなくて何者かに壊されるので過去分詞になります。

・名詞が~される→過去分詞

ということです。受動態を考えるとわかりやすいですね。

 

現在分詞か過去分詞かの考え方はその名詞が、自分で動作を行えるかどうかで見分けるのです。

本質がわかると非常に簡単ですね。

文法問題で間違えないように気をつけましょう。かかる名詞が主体となって動作をできるかどうかで判断ですよ。

 

参考までに、現在完了形・過去完了形・未来完了形の記事はこちら

 

 

⑤ 補語となる分詞

さて、次に解説するのは補語としての分詞です。

分詞とは、動詞が形容詞化したものであることはもう大丈夫ですね?

形容詞は補語として働くことができるので、分詞も補語として働くことができるのです。では、さっそく例文で確認していきましょう。

 

Ex) You look very satisfied with the plan.
訳)君はその計画に非常に満足しているようだ。

この文における分詞はsatisfiedですね。Satisfyは他動詞で「~を満足させる」という意味ですので、満足させるのはyouではなくて別に存在します。

ですので、過去分詞が使われます。

今回のように、現在分詞を使うように見えるけど実際は過去分詞を使う動詞はたくさん存在します。

その動詞が自動詞なのか、他動詞なのかということに注意して考えれば簡単なので、単語を覚える際は自動詞なのか他動詞なのかということを理解して覚えてください。

 

先ほど紹介した例文は第3文型でした。次は第5文型での使い方です。

Ex) I saw Ken studying English in the classroom.
訳)私は、ケンがその教室で英語を勉強しているのを見た。

今回の文中の分詞はstudyingですね。Studyの動作の主体はケンですので、今回は現在分詞が使われています。

 

※第5文型の動詞について

第5文型の動詞には、知覚動詞が用いられることが多いです。今回のように、seeやhearなどが用いられることが多いです。

また、そういった場合、分詞が用いられることが多々あるので注意しましょう。

 

 

⑥ 分詞の慣用表現

分詞には、知覚動詞以外にも相性の良い動詞が存在します。模試や入試でも問われる頻度が高いので、それをいくつか紹介します。

 

○be busy ~ing:~するので忙しい

Ex) I have been busy doing my assignment since last Sunday.
訳)私は、先週の日曜日から課題をこなすので忙しい。

 

○take A for granted:Aを当然のことと考える

Ex) I took it for granted that she had passed the exam.
訳)私は彼女がその試験に受かったものだと思い込んでいた。

この表現が用いられる場合、Aにはitが入ることが多いです。そして、grantedの後ろにthat節を置いて、そのitを説明することが多いです。

 

○keep ~ing(keep on ~ing):~し続ける

Ex) My brother kept on talking to me while I was watching TV.
訳)私の弟は、私がテレビを観ている間、しきりに話しかけた。

 

○make oneself understood:~に理解してもらう

Ex) I cannot make yourself understood the plan.
訳)僕は君にその計画を理解してもらうことができない。

 

最後に、分詞と相性の良い前置詞を紹介します。

 

○付帯状況を示すwith

前置詞のwithは分詞と共に用いられることが非常に多いです。主に以下の形で用いられるので覚えてください。

with O C:OをCの状態にして(Cには分詞が入る)

このwithを付帯状況のwithと呼びます。Withの使い方としても頻出のパターンなので必ず覚えてください。

また、予め書いておきますが、この場合にも現在分詞と過去分詞の使い分けが必要になります。

・OがCの動作をする→現在分詞
・OがCの動作をしない→過去分詞

例のごとく、以上のように分けることができます。

Ex) Yuji was sleeping with his eyes opened.
訳)ユウジは目を開けて寝ていた。

目に意志は存在しないので、目を閉じている主体はYujiですね。つまり過去分詞が用いられます。

以上、分詞についての解説でした。

 

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