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比較級 英語の基礎知識をわかりやすく

比較~基本的な比較~

 今回の解説テーマは「比較」です。「比較」と一言で言っても、様々な比較が存在します。「~より~だ」や、「~と同じくらい~だ」など、色々な言い方で物事を比較することができますね。

 比較には様々なバリエーションがあります。ですが、ルールを覚えてしまえば簡単なので安心してください。さて、さっそく「比較」の解説に移りたいと思います。

 

 

比較級の本質を理解して覚えよう

 

 比較とは文字通り、「あるものとあるものを比べる」ということです。ここでポイントになってくるのが、比較する品詞です。

「どちらがより~か」ということを考えるのが比較ですから、比べることのできる品詞は「形容詞と副詞」になります。

 名詞や動詞は比べることができないので注意してください。「どちらがより野球か?」という表現は意味が分かりませんね。「どちらがより野球がうまいのか?」という表現なら意味が通じます。ここでは「うまい」という形容詞で比べています。
 

言い換えてしまうなら、ある事柄について形容詞/副詞の観点から比べるということです。

 

比較級の3パターン(比較級・最上級・原級)

 

 比較には大別して3つのパターンが存在します。この3パターンの比較をマスターしてしまえば比較の学習は終わりという訳ですね。
 それでは、3パターンの比較について解説していきます。

○比較級
 2つのものを比較して、「ある一方が他方よりも~である」ことを示すのが比較級です。

○最上級
 最上級とは、3つ以上のものを比較して「全てのものの中で最も~である」ことを示す表現です。

○原級
 比較では、形容詞・副詞のそのままの形のことを原級と呼びます。原級では、比べる2つのものが「同じくらい~である」ことを示すのが原級です。

 さて、ざっくりとした解説と分類が終わったところで、今からは各パターンの比較について細かく解説していきます。

 

比較級 比較級を用いた比較 意味・作り方

 

 2つのものを比較して、「どちらかが~だ」という意味を表す際には比較級が使われます。
比較級は、動詞の活用のように形容詞・副詞を変化させることで作ることができます。
ではさっそく比較級の作り方を見ていきましょう。

○比較級の作り方
 比較級の作り方は大別して3パターンあります。
分け方としては、その単語の文字数です。
音節の数で分けるパターンもありますが、文字数で分けるほうが簡単ですので今回は文字数で定義します。

A) 5文字以下の形容詞/副詞
⑴ 基本的な形容詞/副詞
→語尾に「er」を付ける
Ex) small→smaller

⑵ 語尾が「y」で終わる
→「y」を「i」に変えて語尾に「er」を付ける
Ex) happy→happier

⑶ 語尾が子音字で終わる
→子音字を重ねて語尾に「er」を付ける
Ex)big→bigger

B) 6文字以上の形容詞/副詞
→「more + 原級」
Ex) intelligent→more intelligent

C) 例外的な形容詞/副詞
⑴ 6文字でも語尾に「er」を付ける
Ex) strong→stronger

⑵ 不規則変化する形容詞/副詞
Ex) good(well)→better、bad(ill)→worse、many(much)→more、little→less

 さて、実際に例文を見ながら、比較級の文の作成手順について考えていきましょう。

○比較級を用いた文の作成手順

Ex) Rika is taller than me.
訳)リカは私よりも背が高い。

⑴ 「より~なもの」を先に、「より~でないもの」を後に書く
今回であれば、リカのほうが背が高いので先に書きます。そして背が低い私を後ろに書きます。
Rika is tall     I am tall.

⑵ 前の文の形容詞/副詞を比較級にする
Rika is taller     I am tall.

⑶ 前の文と後ろの文をつなぐ接続詞「than」を2文の間に入れる
Rika is taller than I am tall.

⑷ 後ろの文の比較対象以外を削除する
Rika is taller than me.
今回の比較対象は「I」でしたが、目的格の「me」に変換する必要があります。

 例文をいくつか載せておくので確認してください。

Ex) This picture is more beautiful than mine.
訳)この絵画(写真)は私のものより美しい。

Ex) My wallet is more expensive than yours.
訳)私の財布は君のものより高価だ。

Ex) He runs faster than me.
訳)彼は私よりも速く走る。

 

比較級 最上級を用いた比較級 意味・作り方

 

3つ以上のものを比較して「全てのものの中で最も~だ」ということを示すには最上級が用いられます。最上級にも比較級同様に作成方法があるので以下を確認してください。

○最上級の作り方
A) 5文字以上の形容詞/副詞
⑴基本的な形容詞/副詞
→語尾に「est」を付ける
Ex) long→longest

⑵語尾が「y」で終わる形容詞/副詞
→「y」を「i」に変えて語尾に「est」を付ける
Ex) easy→easier

⑶語尾が子音で終わる形容詞/副詞
→子音字を重ねて語尾に「est」を付ける
Ex) big→biggest

B) 6文字以上の形容詞/副詞
→「most + 原級」
Ex) expensive→most expensive

C)例外的な形容詞/副詞
⑴6文字でも語尾に「est」を付ける形容詞/副詞
Ex) strong→strongest

⑵不規則変化する形容詞/副詞
Ex) good→best、bad→worst、many(much)→most、little→least

※最上級の直前の「the」
最上級の表現を用いる場合、基本的に直前に「the」を置きます。要注意です。しかし、副詞の最上級の場合は「the」を付けないこともあります。

○最上級の文構造
 最上級の文の構造は比較級よりシンプルです。以下の2パターンで構成されるので覚えてください。

・the + 最上級 + in + 単数名詞→単数名詞の中で最も~だ

Ex) He is the smartest in the class.
訳)彼はそのクラスでいちばん賢い。

・the + 最上級 + 複数名詞→複数名詞の中で最も~だ

Ex) Takehiro is the tallest of us.
訳)タケヒロは私たちの中で最も背が高い。

 

比較級 原級を用いた比較 意味・作り方

 

 原級を用いた比較の場合、以下の2パターンの比較があります。原級の比較もそれほど難しくないのでサクッと学習しましょう。

A) A ~ as 原級 as B:AはBと同じくらい(原級)だ
 この表現は、AとBの程度が同様であることを示すものです。

Ex) My computer is as old as yours.
訳)私のコンピュータはあなたのものと同じくらい古い。

Ex) Ken runs as fast as Usain Bolt.
訳)ケンはウサイン≂ボルトと同じくらい速く走る。

B) A ~ not as(so) 原級 as B:AはBほど(原級)でない

Ex) My house is not as big as yours.
訳)私の家はあなたの家ほど大きくはありません。

Ex) I don’t go to school as early as you (do).
訳)私は君ほど早く学校には行かない。

 「as」の代わりに「so」が用いられることもありますが一般的に「as」が用いられます。
 では、これで基本的な比較に関する解説を終わります。

 

比較級の英語 まとめ

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