英文法

「強調構文」と「強調表現」を作り方・仕組みから徹底解説

 

「強調表現」を徹底解説

今回解説していくのは「強調表現」です。「強調構文」という言葉は何となく耳にしたことがある。けど、実際にはどのような表現なのか詳しく知らない。という人も多いことでしょう。

そんな不安もこの記事1つで払拭してしまいましょう!さて、解説に移りますよ!

 

 

① そもそも強調表現とは?

まずは、「強調表現」とは何か解説していきましょう。意味をしっかりと自分の中で噛み砕いて理解してから、強調構文の作り方やその他の強調表現について学習していきましょう。

「強調表現」とは、ある特定の語句を強調するための表現です。

「彼がこの絵を描きました。」という文において「彼が」を強調したり、「この絵」を強調したり、「書きました」を強調したり、様々な語句を強調することができます。

その表現の中に「強調構文」や「語句による強調」が存在しているのです。 

それでは、次の章からパターン別に詳しく解説していきます。

 

 

② 強調構文とは

強調構文とは、文字通り、ある特定の語句を強調するための構文です。

何を強調するかによって文の中の要素(主語,動詞,目的語…)の位置が変わってきます。

以下の構造の文が強調構文です。

・It is A that B:BなのはAだった
 Aに入る語句が強調される語句です。そのAを強調してBで説明します。

ここで、Aは強調したい要素であり、Bはそれを修飾する残りの文の要素です。

 

○強調構文の作り方

⑴ ベースとなる文を書く。

⑵ 強調したい文の要素(主語/目的語…)を「It is A that」のAの位置に置く。

⑶ 最後に、残りの文の要素をthat以下に置く。

 

では、実際に例文で確認しましょう。まずはどの語句も強調しない元となる例文を書きます。

 

Ex) My mother ate a bread for breakfast.
訳)私の母は朝食にパンを食べました。

 

A) 「my mother」を強調する場合

Ex) It is my mother that ate a bread for breakfast.
訳)朝食にパンを食べたのは私の母です。

 

B) 「a bread」を強調する場合

Ex) It is a bread that my mother eat for breakfast.
訳)私の母が朝食に食べたのはパンです。

 

このように、様々なものを強調することができるのが強調構文です。では、他の例文についても見ていきましょう。

 

Ex) Mike visited Tokyo last summer.
訳)マイクは昨年の夏に東京を訪れた。

 

A) 「Mike」を強調する場合

Ex) It is Mike that visited Tokyo last summer.
訳)昨年の夏に東京を訪れたのはマイクです。

 

B) 「Tokyo」を強調する場合

Ex) It is Tokyo that Mike visited last summer.
訳)マイクが昨年の夏に訪れたのは東京です。

 

C) 「last summer」を強調する場合

Ex) It is last summer that Mike visited Tokyo.
訳)マイクが東京を訪れたのは昨年の夏です。

 

また、「強調構文」を次の文で考えてみましょう。

例文) John went to the store. 訳) ジョンは店に行った。

この文で、ジョンが行った場所「店」を強調したい場合、強調構文を使って以下のように書き換えることができます。

強調構文) It is the store that John went to. 訳) ジョンが行ったのは店です。

このように、It is A that Sという形式にすることで、Aを強調することができます。

また、強調構文は、主語や目的語、時間や場所など、様々な要素を強調することができます。

以下に、それぞれの場合での例文を示します。

主語を強調する場合: 例文) Mary drove the car to the store. 訳) メアリーは車で店に行った。

強調構文) It was Mary who drove the car to the store. 訳) 車で店に行ったのはメアリーです。

目的語を強調する場合: 例文) I ate sushi for dinner. 訳) 私は夕食に寿司を食べました。

強調構文) It was sushi that I ate for dinner. 訳) 夕食に食べたのは寿司です。

時間を強調する場合: 例文) We will have a party on Friday. 訳) 私たちは金曜日にパーティーを開く予定です。

強調構文) It is on Friday that we will have a party. 訳) パーティーをするのは金曜日です。

場所を強調する場合: 例文) The concert will be held at the park. 訳) コンサートは公園で開催されます。

強調構文) It is at the park that the concert will be held. 訳) コンサートは公園で開催されます。

以上のように、強調構文を使うことで、文章の中で特定の要素を強調することができます。

 

 

※疑問詞を強調する場合

⑴ ベースとなる文を書く。

⑵ 「It is A that」のAの位置に疑問詞に置く。

⑶ 疑問詞を文頭に置く。

⑷ 疑問文の語順に並び替える。

Ex) What did you want to do at the park.
訳)その公園で君がやりたかったことは何ですか。

これを疑問詞を強調した強調構文で書くと以下のようになります。

What was it that you wanted to do at the park?
訳)君がその公園でやりたかったことはいったい何だったのですか。

 

 

※強調構文と形式主語構文の違い

強調構文と形式主語はその見た目だけだと見分けがつかないというように思っている人も多いと思います。今回はその疑問を一瞬で解決したいと思います。

では、強調構文と形式主語構文を1文ずつ書くので考えていきましょう。

 

⑴  It was last winter that Haruka visited Hokkaido.

 

⑵  It was surprising that they lost the game.

強調構文と形式主語構文の見分け方はいたってシンプルです。それは、「It is」と「that」を文から取り除いても、ベースとなる文の要素が完全に残るかどうかです。

結論から言うと、

・強調構文→完全に残る。
・形式主語構文→完全に残らない。

 

実際に、「It is」と「that」を上の2つの例文から取り除いてみましょう。

⑴  Last winter Haruka visited Hokkaido.

⑵ Surprising they lost the game.

前文は文として成り立っています。つまり、強調構文であると分かります。後ろの文は成り立っていないので、形式主語構文です。

 

③ 強調語句を用いた強調表現

語句によって強調する場合、いくつかのパターンがあります。今回はパターン別に解説していきます。

例文をそれぞれ載せていくのでしっかりと確認してください。

 

 

○動詞の強調(do/does/didを用いた表現)

文の中の動詞を強調する場合、「do/does/did」を強調したい動詞の直前に置きます。口語では、「do/does/did」は強く発音されます。

Ex) I did bought the CD yesterday.
訳)昨日僕は確かにそのCDを買った。

「do/does/did」は「確かに、実際に、本当に」というように訳されます。

 

○否定の強調

「no/not」を強調する場合、「at all, at bit」などの語句で強調することができます。

その際、「少しも~ない、まったく~ない」というように訳します。

Ex) I cannot understand what you mean at all.
訳)私は君の意図が全く理解できない。

Ex) I don’t understand a bit my girlfriend’s feelings.
訳)私は自分の彼女の気持ちを全く理解していない。

 

 

○疑問の強調

疑問詞を強調する場合に強調構文を用いるパターンは既に解説しました。

この章で解説するのは、「in the world」や「on earth」といった語句を使って「いったい」という意味を付加して強調するパターンです。

Ex) Why on earth did you do such a thing?
訳)いったい君はどうしてそんなことをしたんだ。

 

○「very」を用いた強調

「まさに」や「ちょうど」という意味を付加するのが「very」です。この場合の「very」は形容詞として用いられています。

Ex) He is the very smart man that I have ever met.
訳)彼は私が今まで会った中で、まさに頭の良い人だ。

 

 

○再帰代名詞を用いた強調

再帰代名詞を同格の表現として用いて、その名詞や代名詞を強調する手法です。

Ex) The student himself put the textbooks in order.
訳)その生徒は自らその教科書を片付けた。

 

強調構文の理解度チェック問題

原文をあらゆるパターンで、強調構文にしてください。

問題1: 原文: Tom plays football on weekends.

強調構文:

1) It is Tom who plays football on weekends.

2) It is football that Tom plays on weekends.

3) It is on weekends that Tom plays football.

訳:

1) フットボールを週末にプレイするのはトムです。

2) トムが週末にプレイするのはフットボールです。

3) トムがフットボールをプレイするのは週末です。

 

問題2: 原文: She bought a new car last week.

強調構文:

1) It was she who bought a new car last week.

2) It was a new car that she bought last week.

3) It was last week that she bought a new car.

訳:

1) 新しい車を先週買ったのは彼女です。

2) 彼女が先週買ったのは新車です。

3) 彼女が新車を買ったのは先週です。

 

問題3: 原文: The teacher gives us a lot of homework every day.

強調構文:

1) It is the teacher who gives us a lot of homework every day.

2) It is a lot of homework that the teacher gives us every day.

3) It is every day that the teacher gives us a lot of homework.

訳:

1) 私たちに毎日たくさんの宿題を出すのは先生です。

2) 先生が私たちに毎日出すのはたくさんの宿題です。

3) 先生が私たちにたくさんの宿題を出すのは毎日です。

 

問題4:

原文: I am going to study at the library tomorrow.

強調構文:

1) It is I who am going to study at the library tomorrow.

2) It is at the library that I am going to study tomorrow.

3) It is tomorrow that I am going to study at the library.

訳:

1) 明日図書館で勉強するのは私です。

2) 私が明日勉強するのは図書館です。

3) 私が図書館で勉強するのは明日です。

 

問題5:

原文: They are traveling to Paris next month.

強調構文:

1) It is they who are traveling to Paris next month.

2) It is to Paris that they are traveling next month.

3) It is next month that they are traveling to Paris.

訳:

1) 来月パリに旅行するのは彼らです。

2) 彼らが来月旅行するのはパリです。

3) 彼らがパリに旅行するのは来月です。

 

もう「強調構文」に慣れましたか?

 

これで、強調表現に関する解説を終わります。

今回は覚えることが非常に多かったと思います。例文と共に反復して学習して吸収しましょう!

 

 

Copyright © 2024 みんなの英語 All Rights Reserved.

PAGETOP