今回紹介する問題集は『大学入試英語長文ハイパートレーニング』シリーズです。
このシリーズの著者は、東進ハイスクールの名物講師である安河内先生であり、受験生人気が非常に高い長文問題集です。
通常の長文読解の参考書は、長文の問題と解答があって、良い長文読解の参考書だと解説が丁寧で、語彙も意味がきちんとあるというのがほとんどだと思います。
この「ハイパートレーニング」シリーズは、精読・速読・設問解法・単語・熟語・文法・構文・パラグラフリーディングができるようになっている素晴らしい長文読解の参考書です。
この参考書を正しい勉強法で、きちんとこなすことができると単語や熟語、英文法の基本的な力があれば、かなり長文読解ができるようになります。
※「はじめに」を読んでもらうとよくわかります。実際にやる前に、必ず読んで欲しいところです。
他の長文読解の参考書もそうですが、必ず解きっぱなしにするのは辞めましょう!
これだと、今どのぐらい解けるのかをチェックするだけになり、そもそもの長文読解力は身につきません。
この「ハイパートレーニング」をしっかりやることによって、本当の長文読解力をつけましょう。
長文読解ができるようになるには、量よりも質を重視しましょう。
つまり、1問1問どうしてその答えになるのかを全部言えるようにすることです。
これをきちんとやるだけでも本当に短期間に伸びます。
勉強のやり方がいくらでも成績が変わる重要なジャンルだということは意識して勉強していきましょう!
「ハイパートレーニング」で学べることは、ただの長文の問題集ではありません。
この長文問題集最大の特徴は、構文解説の詳しさです。長文問題の本文を「SVOC」に細かく分けて解説しているため、復習を充実させることができます。
さらに、速読の練習ができるように、前から読む訓練(日本語の意味に合わせて返り読みをしない)ができるように、節単位ぐらいで、 / で切って、読み進める練習ができるようになっています。
また、『大学入試英語長文ハイパートレーニング』シリーズは、CDも付属しているため、解答し終えた後の復習の際にCDの音声を聴きながらシャドーウィングすることで普通に音読することよりもはるかに効果があります。
つまり、『大学入試英語長文ハイパートレーニング』シリーズで学んで欲しいことは下記のようになります。
●長文の問題の解き方 ※ここはどの参考書でも当たり前ですね。とはいっても、ハイパートレーニングの解説は×の選択肢についてもかなり詳しく勉強がしやすいです。
●長文における構文把握 ※解説が充実しすぎるぐらい充実しています!
●速読の仕方 ※英文をどのように切って(/をどう入れるか)読むかがわかります。ここで、速読の基礎になる前から読み進める訓練ができます。返り読みをしないような英文の読み方をここで確立しましょう。
これらを徹底的に学んで欲しいです。これらは英語の勉強の基本です!
この『大学入試英語長文ハイパートレーニング』シリーズは自分でどの内容も説明できるぐらいになりましょう!飛躍的に英語が伸びるきっかけとなる参考書になるかもしれません。
同じ安河内先生の問題集に「英語長文レベル別問題集」がありますが、その使い方の解説に関しては次のリンクから確認しましょう。
さて、実際に各レベル別に問題集を確認し、その使い方を見ていきましょう。
1. 基本情報
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1 超基礎編
- 単行本: 206ページ
- 出版社: 桐原書店; 新装版 (2008/04)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4342272113
- ISBN-13: 978-4342272110
- 発売日: 2008/04
- 商品パッケージの寸法: 21 x 15 x 2 cm
ジャンル:英語長文問題集
難易度:高1の教科書レベル
到達目標:高1の教科書を労せずに読解できるようになる
必要期間:2週間
用途:読解の基礎力を身に着ける
対象者:英語が苦手な高1
問題集:12
読解力を身につけるのに最適な内容の超基礎レベルの12編の英文を収録しています。「解答と解説」では、1問1問について正解を導く根拠をていねいに解説し、選択肢英文の訳を掲載し解法をサポートします。
「徹底精読」では、見開きでページを構成し、パラグラフごとにテーマを提示し、英文の構造を視覚的に理解できる図解解説、ポイントをしぼった文法・構文解説、使いやすい単語・熟語解説コーナーなどを収録しています。
「速読トレーニング」では、英語→日本語の音読で意味を取りながら英文理解の速度を上げて行き、日本語が必要なくなった段階で、英語のみを音読し、意味を理解する訓練ができます。
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル2 センターレベル編
- 単行本: 222ページ
- 出版社: 桐原書店; 新装版 (2008/04)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4342272210
- ISBN-13: 978-4342272219
- 発売日: 2008/04
- 商品パッケージの寸法: 21 x 15 x 1.8 cm
ジャンル:英語長文問題集
難易度:センター試験レベル
到達目標:センター試験7割
必要期間:2週間
用途:センター試験レベルの長文に慣れる
対象者:センター試験受験者
問題数:12
読解力を身につけるのに最適な内容のセンターレベルの12編の英文を収録しています。「解答と解説」では、1問1問について正解を導く根拠をていねいに解説し、選択肢英文の訳を掲載し解法をサポートします。
「徹底精読」では見開きでページを構成されており、パラグラフごとにテーマを提示し、英文の構造を視覚的に理解できる図解解説、ポイントをしぼった文法・構文解説、使いやすい単語・熟語解説コーナーなどを収録しています。
「速読トレーニング」では英語→日本語の音読で意味を取りながら英文理解の速度を上げて行き、日本語が必要なくなった段階で、英語のみを音読し、意味を理解する訓練ができます。
大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル3 難関編
- 単行本: 232ページ
- 出版社: 桐原書店; 新装版 (2008/04)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4342272318
- ISBN-13: 978-4342272318
- 発売日: 2008/04
- 商品パッケージの寸法: 21.2 x 15 x 2 cm
ジャンル:英語長文問題集
難易度:MARCHレベル
到達目標:MARCHを狙える力を付ける
必要期間:2週間
用途:難関私大で合格点を取れる読解力を付ける
対象者:難関私大受験者(MARCH,成成独国)
問題数:12
読解力を身につけるのに最適な内容の難関レベルの12編の英文を収録しています。「解答と解説」では、1問1問について正解を導く根拠をていねいに解説し、選択肢英文の訳を掲載し解法をサポートします。
「徹底精読」では見開きでページを構成され、パラグラフごとにテーマを提示し、英文の構造を視覚的に理解できる図解解説、ポイントをしぼった文法・構文解説、使いやすい単語・熟語解説コーナーなどを収録しています。
「速読トレーニング」では英語→日本語の音読で意味を取りながら英文理解の速度を上げて行き、日本語が必要なくなった段階で、英語のみを音読し、意味を理解する訓練ができます。
2. レベル1(超基礎編)の評価
レベル1は文字通り、基礎の基礎の内容の長文が収録されています。
そのため、入学して間もない高校生でも十分使うことができます。
2-1. 使用上のメリット
・予習として使える
少し書きましたが、入学して間もない高校1年生がその先の英語学習を見据えて予習のために使うことができます。
また、中学生でも十分使うことはできるので、中学生でも高校レベルの先取りのために使うことができるでしょう。
2-2. 使用上のメリット
・必要性があまりない
入門的な問題集よりもさらに入門的な性質が強いです。つまり、非常に難易度が低い問題集なのです。
これくらいのレベルだと教科書の内容でも十分に対応可能なので、高校の授業で事足りる人は使う人があまりないと言えるでしょう。
3. レベル2(センターレベル編)の評価
このレベルは言わずもがなセンター試験の受験者向けに作られたものです。しかし、実際のセンター試験よりは少しクセが強い問題集になっています。
3-1. 使用上のメリット
・短期間で集中的にセンターレベル長文の演習が可能
長文問題が12問収録されており、1日1題のペースで取り組めば2週間でセンター試験の長文対策を簡易的に済ませることができます。
少し早いペースで終わらせたいという人は1日2題のペースで行っても十分いいでしょう。1題自体がそこまで重くもないので、十分可能だと思います。
3-2. 使用上のデメリット
・設問構成が少し特殊
実際のセンター試験の長文よりも問題構成が特殊になっています。というのも、少し知識問題が多く収録されているため、本番の試験やマーク模試よりも時間がかからずに終わる反面、長文演習の意味合いは薄れるでしょう。
4. レベル3(難関編)の評価
「難関編」と名前は付いていますが、他の問題集と比べて優しめに設計されている問題集です。
4-1.使用上のメリット
・短期間で密度の濃い長文学習
易しめに作られているものの、語数は300~500語程度の長文が収録されており、実際の難関私大の受験に出題される長文問題と同じような感じです。
問題数とその難易度から、遅くとも2週間で全て終わらせることができるので短期間で効率良い長文学習が期待できます。
4-2. 使用上のデメリット
・1冊だけでMARCH対策はできない
問題そのものの難易度に加えて、収録されている問題も少し少なめに設定されています。
少し長めでMARCH標準レベルの難易度の問題集にも取り組むことをおすすめします。私のおすすめは、『やっておきたい英語長文700』です。次に、「やっておきたい」シリーズの使い方のリンクも載せておきます。
5. 最も効率的な使い方を考える
1日1題、12日間で1周を終わらせるイメージで行ってください。時間に余裕がある人は1日に2題までなら行っても良いでしょう。
①解答時間を計測して解答する。
解答時間をストップウォッチで計測しながら解答しましょう。解答し終えたら、解答に掛かった時間を問題集にメモしておくといいでしょう。
②解答・解説を熟読する
解答・解説を読んでいきます。特に、和訳問題には注意しましょう。和訳問題に関しては、単に「〇×」を付けるのではなくて、文の構造を把握して、なぜそういった和訳になるのかという根拠を理解するよう心掛けてください。
③スラッシュ訳を見ながらCDでシャドーウィングする。×5
この問題集の特徴であるスラッシュ訳とCDを存分に使いましょう。
スラッシュ訳を使うことで文の区切れをしっかりと把握しながら音読することができます。
④全ての問題を声に出しながら解答する。(2周目)
2周目なので、無理にペンを使って解答する必要はありません。ただし、時間は計測しながら解答しましょう。1周目よりも3分短く解答できると良いですね。
また、和訳問題に関してはノートに書きましょう。自分が学んだ和訳の仕方が身についているか可視化して確認します。
⑤スラッシュ訳を見ながらCDでシャドーウィングをする。×10
1周目と同様にシャドーウィングを行います。2周目なので速く読めると思います。1周目の2倍は読めるでしょう。