英文法

接続詞~等位接続詞と従位接続詞~

接続詞~等位接続詞と従位接続詞~

今回のテーマは接続詞です。

普段何気なく使っている接続詞ですが、意外と理解できていない人も多いのです。

この解説で接続詞についてもう一度整理し直しましょう。

 

 

 

① そもそも接続詞とは?

接続詞とは文字通り、2つ以上の要素を結びつける働きを持ちます。

語と語、句と句、節と節というように結びつけるものが接続詞です。

接続詞は大きく分けて2種類存在します。

それが、「等位接続詞」と「従位接続詞」です。

名前を覚えることはそこまで重要ではないので、それぞれの接続詞がどのような働きをするかを覚えてください。

では、さっそく等位接続詞について見ていきましょう。

 

 

② 等位接続詞

等位接続詞とは、文字を見て想像がつく人もいるかもしれませんが、あるものとあるものを「対等な関係」で結びつけるものです。

具体的には語どうし、句どうし、節どうしを対等な関係で結びつけるのが等位接続詞です。

 

Ex) Which do you like better, tea or coffee?
訳)お茶とコーヒーのどちらが好きですか。

 

この例文で用いられている接続詞は何でしょう。orですね。

今回は、or(AまたはB)を用いて、teaとcoffeeを比べています。

つまり、対等な関係で結び付けています。

この場合は、語と語を結び付けていることが分かりますね。

 

Ex) I like watching a baseball game but I don’t like play baseball.
訳)私は野球の試合を観るのは好きだが野球をすることは好きではない。

 

この例文ではbut(AだがB)が接続詞として用いられています。

今回比較しているのは、前の節と後ろの節です。節と節を対等な関係で結びつけていることが分かりますね。

 

では、これからいくつか等位接続詞を紹介していきます。

 

 

○and:AとB、AそしてB

Ex) Takeshi and his brother are good at playing tennis.
訳)タケシと彼の弟はテニスが上手だ。

Ex) I went to the supermarket and bought these vegetables.
訳)私はそのスーパーに行ってこれらの野菜を買った。

※3つ以上のものを並列に並べる場合
 3つ以上のものを比べる時は、最後の語句の直前にandを置きましょう。

○or:AまたはB、AそれともB

Ex) Which do you use for writing a pencil or a mechanical pencil?
訳)文字を書く時は鉛筆とシャーペンどちらを使いますか。

 

○but:Aだ。しかしBである

接続詞butは正反対のものを2つ以上並べる場合に用いられます。

Ex) He is very smart, but cannot play sports well.
訳)彼はとても頭がいいが、運動はできない。

 

○for/so:AというのはBだからだ

この2つの接続詞は、直前に述べたことに対して原因/理由を述べるための接続詞です。

Becauseやsinceのように文頭で用いて原因/理由を示す接続詞とは全く別物なので注意が必要です。

また、for/soの直前には一般にコンマを付けるのでそれについても注意してください。

 

Ex) I felt very sleepy, so I went to bed early.
訳)とても眠かったので、私は早く寝た。

 

 

③ 等位接続詞を使った重要表現

さて、等位接続詞についての学習が一段落ついたところで、次は等位接続詞を用いた重要表現をいくつか紹介していきます。

 

○both A and B:AもBも

AとBを対等な関係で結び、かつAもBの両方であることを示す表現です。

Ex) Both Nancy and Bob are satisfied with the party.
訳)ナンシーもボブもそのパーティーには非常に満足している。

 

○either A or B:AとBのどちらか一方

AかBか選択肢を与える表現です。

Ex) Please tell either me or my mother about the exam.
訳)そのテストについてお母さんか私のどちらかに教えてください。

 

○neither A nor B:AでもBでもない

AとBの両方について否定する表現です。

Ex) I like neither math nor English.
訳)私は数学も英語も好きではない。

 

○not only A but also B:AだけでなくB

この表現で注意すべきこととしては、Bに重点を置いた表現のため、主語として用いられる場合,動詞はBに揃えるということです。

また、この表現は「B as well as A」と言い換えることができます。

その際、AとBの位置が変わることに注意してください。この表現においてはAに重点が置かれていることが分かりますね。

加えて、alsoは省略することができます。

 

Ex) Spanish is spoken not only in Spain but also in many countries.
訳)スペイン語はスペインだけでなく他の様々な国でも話されています。

 

 

④ 従位接続詞

次に解説していくのは従位接続詞です。

節を導いて、主節に対して従属節を導くため従位接続詞と呼ばれています。

従位接続詞には2つのパターンがあります。それは名詞節を導くパターンと副詞節を導くパターンです。

 

○名詞節を導く従位接続詞

名詞節を導く従位接続詞とはどういうものでしょうか。「~ということ」という意味の名詞節を導くものが一般的です。
主に「that」と「whether/if」が用いられるので、これらについて細かく見ていきましょう。

 

○that:~ということ

名詞節ですから、文中では主語/目的語/補語になることができます。

 

A) 接続詞thatを主語で用いる場合

主語で用いる場合、節が文頭に来てしまうと頭でっかちな文になってしまいますね。ですから、多くの場合、形式主語を置きます。

Ex) That she will pass the exam is certain.
=It is certain that she will pass the exam.
訳)彼女がその試験に合格するのは確実だ。

だいたいの場合、後者の文を用いることが多いです。that節が真主語になることを押さえてください。

 

B) 接続詞thatを目的語で用いる場合

Ex) I heard that you will move to Niigata.
訳)あなたが新潟に引っ越すことを聞きました。

多くの場合、thatは省略されるので覚えておいてください。

 

Ex) I think it possible that you success the project.
訳)私は君がそのプロジェクトを成功させることは可能だと思っている。

勘が良い人は気づくでしょう。第5文型の目的語としてthatが用いられる場合、itが形式目的語として用いられます。

 

C) 接続詞thatを補語として用いる場合

Ex) The trouble is that I forgot to bring my assignment
訳)困ったことに課題を持ってくるのを忘れてしまった。

この場合もthatはしばしば省略されます。

 

 

○whether/if:~かどうか

A) 接続詞whetherを主語として用いる場合

that節同様に頭でっかちな文になるのを防ぐために、形式主語itを文頭に置くことがほとんどです。

Ex) It is important whether you come to my house or not.
訳)君が僕の家に来るのかどうかは重要なことだ。

 

B) 接続詞whetherを目的語として用いる場合

Ex) I know whether she passed the exam or not.
訳)私は彼女がその試験に合格したかどうか知っている。

 

C) 接続詞whetherを補語として用いる場合

Ex) The point is whether you broke the window or not.
訳)大事なのは君がその窓を壊したかどうかだ。

※whetherとifの違い
○主語として使えるかどうか
文頭に置かれて主語として用いられる場合、ifを用いることはできません。ただし、形式主語itを置く場合にif節を取ることは可能です。

○~ or notの場合
多くの場合、whetherは「whether ~ or not」の形で用いられます。しかし、「if ~ or not」という表現は存在しません。

○補語/前置詞の目的語/名詞の言い換え(同格)の場合

 

まとめると、以下のようになります。

・whether:主語/補語目的語/同格、全てになることができる

・if:主語(形式主語必須)/目的語(前置詞の目的語は不可)

 

 

○副詞節を導く従位接続詞

副詞節を表す従位接続詞は非常にたくさんのパターンがあります。非常に数が多いですが、すべての表現を覚えるのではなく各パターンのニュアンスをつかむことを意識してください。

A) 時/時間

・while:~の間

Ex) I was playing tennis while you were playing baseball.
訳)君が野球をしている間、私はテニスをしていた。

 

・when:~する時

Ex) When you came to my house, I was eating dinner.
訳)君が僕の家に来た時、私は夕食を食べていた。

 

・before/after:~の前に/~の後に

Ex) Please finish eating lunch before the teacher comes.
訳)先生が来る前に昼食を食べ終えてください。

 

・since:~してから

Ex) It has been three years since I moved to Tokyo.
訳)東京に越してきてから3年が経った。

この接続詞には特に注意してください。接続詞「since」は、完了形の文で用いられることが非常に多いです。Sinceはある状態や動作の起点を示します。

原則として、接続詞sinceの前には「完了形」、後には「過去形」が来ます。

 

・until:~するまで

Ex) Please keep studying until I come back.
訳)私が戻ってくるまで勉強し続けてください。

Untilも非常に注意すべき接続詞です。主節(untilの前の節)の状態/動作の継続を表します。

 

B) 原因/理由

原因/理由を示す接続詞は主に「because/since/as」です。大きな違いはありませんが少々細かい違いがあります。

 

Ex) I study English hard because I want to go abroad.
訳)留学したいので私は一生懸命英語を勉強している。

 

Ex) Since I want to study abroad, I study English hard.
訳)留学したいので私は一生懸命英語を勉強している。

 

上の2つの例文を見てください。

使われている接続詞は違っても和訳は同じですね。ですが、先ほども書いた通り違いが少しばかりあるので押さえましょう。

※becauseとsince/asとの違い
Becauseとsince/as(この2つはほぼ同義)には明確な違いがあります。
それは、使われる場所です。

・because:文中で用いられる
・since/as:文頭で用いられる

また、becauseのほうが原因や理由の意味が強いです。

さらに、becauseは聞き手が知らない情報を、since/asは聞き手が既に知っている情報について話す場合が多いです。

 

C) 結果

・so:Aの結果Bである

Ex) I went to bed early yesterday, so I got up early this morning.
訳)昨日早く寝たので、今朝は早く起きた。

Soの前にコンマを置くのがポイントです。また、接続詞soは目的や程度の意味も示す場合があるので見分けが重要です。

 

D) 目的

・so that A:Aするように

Ex) You have to go to bed early so that you can get up early.
訳)早く起きられるように早く寝なさい。

Aには「can」を含む従属節が来ることが多いです。また、口語ではthatは省略されるので注意してください。

 

E) 条件/場合

・if:もし~

Ex) If you bother me, I want you to come out of my room.
訳)邪魔するのなら、僕の部屋から出ていってください。

 

・unless:もし~でないのなら(if ~ notで言い換え可能)

Ex) Unless you break something, you can play here.
訳)物を壊さない限り、ここで遊んでいいですよ。

 

F) 様態

・as:~するように

Ex) Please come to my house as I call you.
訳)僕が電話したように僕の家に来てください。

 

 

⑤ 接続詞と分詞構文

さて、等位接続詞と従位接続詞についての学習が一通り終わったところで少し別の文法事項について触れておきたいと思います。

それは「分詞構文」です。

接続詞は、文と文を結びつける動詞でしたね。

「分詞構文」はその接続詞を使わないで2つの文を結びつけることのできる表現です。

「分詞構文」についての解説は別で行います。楽しみにしておいてください。

以上、接続詞についての解説でした。

 

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