みなさん、『キクタン』シリーズは使ったことがありますか?
今回紹介する参考書は、その『キクタン』の長文シリーズです。
同じタイプのものに『速読英単語』がありますが、どちらかと言うとこちらのシリーズのほうが使いやすいと感じる高校生が多いと思います。
また、キクタン同様にレベル別に3段階に分けてあるので、自分に合ったレベルで学習ができます。
ただし、誤った使い方をしてしまうとかえって逆効果になってしまう可能性もあります。この記事の最後に紹介する使い方を理解して、効果的に使えるようになります。
1.基本情報
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Basic】4000
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Basic】4000
- 単行本: 314ページ
- 出版社: アルク; 改訂版 (2015/1/30)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4757426194
- ISBN-13: 978-4757426191
- 発売日: 2015/1/30
- 商品パッケージの寸法: 18.2 x 2 x 12.8 cm
ジャンル:英単語帳
難易度:センター試験レベル
到達目標:センター試験レベルの長文でつまずくことなく解答できる
必要期間:12週間
用途:センター試験レベルの単語力と読解力を同時に付ける
対象者:センター試験レベルの速読力、リスニング力を強化したい高校生
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Advanced】6000
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Advanced】6000
- 単行本: 314ページ
- 出版社: アルク; 改訂版 (2015/1/30)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4757426208
- ISBN-13: 978-4757426207
- 発売日: 2015/1/30
- 商品パッケージの寸法: 18.2 x 2 x 12.8 cm
ジャンル:英単語帳
難易度:MARCHレベル
到達目標:MARCHレベルの問題にすばやく解答できるようになる
必要期間:12週間
用途:MARCHの比較的短めな長文対策
対象者:MARCH受験者で速読力の強化をしたい高校生
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Super】12000
CD付 改訂版 キクタン リーディング【Super】12000
- 単行本: 314ページ
- 出版社: アルク; 改訂版 (2015/1/30)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4757426216
- ISBN-13: 978-4757426214
- 発売日: 2015/1/30
- 商品パッケージの寸法: 18.2 x 2 x 12.8 cm
ジャンル:英単語帳
難易度:早慶などの最難関大
到達目標:早慶の長文読解でスピードを維持して解答できるようになる
必要期間:10週間
用途:早慶の速読&リスニング対策
対象者:早慶受験者
2.Basic(4000語レベル)の評価
2-1. 使用上のメリット
・センター長文対策に適している
センター試験の長文読解と同程度の英文が収録されており、それを毎日学習することができます。
また、この単語帳は特にセンター試験に焦点を当てているので、センター試験対策に適した1冊であることが分かります。
200語程度の英文の学習を毎日積み重ねることで、確実に速読力が付きます。
2-2. 使用上のデメリット
・収録語数が少ない
速読力を鍛える用途があるため、どうしても収録語数は少なくなってしまいます。
そのため、センター試験のように単語力があればなんとかなってしまう試験であれば、必ずしも必要とは言えません。
3.Advanced(6000語レベル)の評価
3-1. 使用上のメリット
・1冊でかなりの演習ができる
6000語レベルの英単語の中でも、特に重要な720の単語が収録されています。
その720語を使った200語程度の英文で毎日演習を行うことで、MARCHの問題であればスラスラ解答できるくらいの速読力が身に付きます。
3-2. 使用上のデメリット
・長文読解対策にはあまり向かない
収録されている英文が200語程度であまり語数が多いわけではないので、精読にはあまり向きません。
精読の対策を行うのであれば、『やっておきたい英語長文700』がおすすめです。この問題集は解説もしっかりしているため非常におすすめです。
レビュー記事:『やっておきたい英語長文』の使い方を考える
4.Super(12000語レベル)の評価
4-1. 使用上のメリット
・早慶の速読対策の最適解
この単語帳に収録されている600の単語は非常にレベルの高いものばかりです。
その厳選された600の単語を使った200語の英文を毎日演習すれば、確実に力が付きます。
基本的な早慶の問題であれば、スラスラと解答することができるようになるでしょう。
4-2. 使用上のデメリット
・早慶以外には向かない
内容があまりにも高度なので、基本的に早慶以外の対策には向きません。
早慶を受けないのであれば、この本を学習する価値は皆無に等しいと思います。
5.効率的な使い方を考える
さて、ここまで各レベルについて解説してきましたが、重要なのはその使い方です。
今回のように、単語帳と英文がセットになっているような単語帳は使い方を誤ると時間を浪費して終わってしまいます。使い方には十分注意しましょう。
基本的には、1日に見開き1ページ学習するペースで行っていきましょう。
①CDを聴きながら見出し語を音読をする×3
キクタン同様、音声を聴きながら見出し語を音読します。3回繰り返しても5分ほどしかかからないので時間はかかりません。
英単語の学習は音読が全てです。音読は徹底して行いましょう。
②次のページの200語程度の英文を音読する×2
CDの音声を聴きながら、音読しましょう。その際に注意してほしいのは、前のページに記載されていた12の英単語の意味を適宜確認することです。
もし理解できていなかったら、その単語にはチェックを付けましょう。
③英文を和訳する
音読を終えたら英文を和訳します。あまり長い英文でもないので20分程度で終わらせることを心がけましょう。
速読力と音読力に関しては音読で鍛えられるので、ここでは精読を意識しましょう。
文構造に忠実に和訳をすることで、少しでも精読の力が身に付くようにします。
④添削してもらう
塾や学校の先生に、和訳を添削してもらいましょう。
⑤見出し語の音読×2、英文の音読×1
最後に音読を行って、全ての学習が終了です。
※注意事項
英文の和訳や文法事項の解説はあまり充実していません。そのため、解説に関しては英語の知識が豊富な塾や学校の先生にお願いすることが望ましいです。
6.類似参考書との比較
文頭にも書いた通り、『速読英単語』と比較されることが多いのがキクタンリーディングです。
以下に、比較をまとめたので参考にしてください。
収録語数:速単→1900語、キクタンリーディング→720語
価格:速単→3500円程度(CD追加購入した場合)、キクタンリーディング→1500円程度
英文の長さ:速単→100~200語、キクタンリーディング→150~200語
ここで分かるように、キクタンのほうが価格も安くコンパクトにまとまっていることが分かります。
すでに単語帳を持っていて2冊目の単語帳の購入を検討しているのであれば、キクタンリーディングです。
1冊で完結する単語帳が欲しいのであれば、速読英単語のほうが良いでしょう。