- 単行本: 236ページ
- 出版社: 研究社 (1994/1/20)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4327763462
- ISBN-13: 978-4327763466
- 発売日: 1994/1/20
「英文読解の透視図」について
どんな英文もきちんと読める読解の根拠を確立する
入試英文は子供向けに書かれた文章ではない。
「省略」もあれば「倒置」もあり、「挿入」も「強調」も「比較」もある、大人向けの文章なのだ。
それをきちんと読むためには、文の構造をしっかり押さえ、そのうえで文を複雑にしていく要素を見きわめるという、当り前の方法こそ、遠回りに見えるが、実は最も近道なのだ。
多くの受験生と接しながらこのことを実感してきた私たちが、この道を、最も早く走れる方法を示そう。
「英文読解の透視図」目次
はじめに
本書の構成と使用法
テーマ一覧
第1章 英文構造の透視図
第1講 要素の確定・移動
A)S+V+副詞句+O,S+V+副詞句+Cの構造
B)O+S+Vの構造
C)C+be動詞+Sの構造
D)S+V+C+Oの構造
第2講 成句的動詞表現とその後続要素の確定
A)S+V+A+前+Bの構造の確定
B)成句的動詞表現の後続要素の移動
第3講 接続詞 and/but/or の結ぶもの
A)文構造上確定できる場合
B)文構造上確定困難な場合
第2章 省略・倒置・挿入・強調の透視図
第1講 省略
A)共通語句の省略
B)接続詞の後のS+Vの省略
第2講 倒置
A)強制倒置の生じる場合
B)その他の倒置
第3講 挿入
第4講 強調
A)強調構文の考え方
B)強調構文の見分け方
第3章 仮定法・比較表現の透視図
第1講 仮定法の諸問題
A)仮定法における条件節表現
B)仮定法と助動詞の問題
第2講 比較表現全般における諸問題
A)比較対象の確定
B)比較対象の省略
C)as/than 以下の倒置
D)比較対象の前方への繰り出し
第3講 重要比較表現における諸問題
A)最上級的意の内在
B)no+比較級+than … の研究
C)the+比較級 … , the+比較級~
卒業編
卒業問題
STEP UP索引
「英文読解の透視図」の評価・口コミ
・難しい構文も丁寧に解説している
・解説も内容も素晴らしい本
・ポレポレよりも透視図の方が断然分かりやすい
・20年経っても透視図は完璧な一冊
・レベルの高い英文でも、詳しい解説で進められる
「英文読解の透視図」の著者について
篠田重晃、玉置全人、中尾悟〔共著〕
「英文読解の透視図」の使い方
0.準備 「はじめに」「目次」「本書の構成と使用法」を3回ぐらい読んで、内容を身に着ける戦略を考える
※ここで、ざっくりとでも、
●最初の1周はどれぐらい時間がかかりそうか
●内容の難易度
●ページの構成、章立て
●この参考書の重要なポイント
●この参考書で何の力を身につけて、どうアウトプットできるかを想像する
というようなことをやっておきたいところです。
1.「Challenge問題を解く前に」のテーマ をコピーして、ノート(or ルーズリーフ)を見開きで左に貼る
※「Challenge問題」はそれに付随するテーマを覚えた後で、アウトプットを意識して解きましょう。
問題文のところの背景がグレーなのがちょっと痛いところですが、可能ならコピー機の設定で薄くコピーするなどでわかりやすくしましょう。
下の 「語句注」のところもついでにコピーしておいて、すぐに主要英単語の意味がわかるようしておきましょう。
【コラム】時間が無駄な勉強?
英文解釈や長文読解の問題集で、自分のわからなかった単語をノートに書いて、電子辞書で調べて、意味をノートに書く、という受験生がいます。
学校の長文読解の授業でも同じですね。
意味を調べることで、そもそも頭に入りますか?
調べた後で、その意味を覚えないといけませんよね。
そういう観点から調べる、という行為は勉強だと思わないようにしましょう。これ、重要です。
で、勉強ができるようになるコツは 必要なことをしっかり理解して、覚える ことができるということです。
そういう意味で、調べることに時間を費やすよりも、覚えることに時間を使った人が勝ちます。
なので、今の長文読解問題集は単語の意味をまとめているのが多いので、これも併せてコピーして貼り付けて、ノートを見ながら確認できるようにしましょう。
2.「テーマ」の問題を解く ※時間も測っておくこと → 今の自分の問題が解ける時間を後々振り返ってわかるように。
・ノートの見開きで右のページに書く。
3.問題を一通り解き終わったら、すぐに問題を解いていた時の不明な部分を特定してわかるように線を引くなりして印をつける
下記の視点から特定していきましょう。
●英文の観点
・文構造(構文)SVOC 英文をかたまりとして捉えて正確に構造を理解できているか
・熟語
・単語
●内容の観点 ※言っていることが意味不明な箇所
・ある部分
・その英文全体
●その他
・SVOをふる
・構文の理解の確認のために、 / を引いたり、関係詞や節などをが正確に把握できているかを自分自身で分析できるように丸で囲うなどしておく。
4.解答・解説を読んで答え合わせ
この答え合わせの後で、3をまとめようとする受験生がいますが、逆の方が良さそうです。
解答・解説を先に読むと、なんとなくわかった気になり、実は本当はわからなかった箇所を特定できないケースが多々あるからです。
5.4の答え合わせ・解説の内容と3の不明点を踏まえて、知識面・思考のプロセス面の2軸から、ノートに貼った長文の本文に構文を書き込んだり、余白や見開き右の解答を書いた下に追記する。
※解説の丸写しはできるだけしないこと。それは時間が勿体無いので解説に書かれていない自分の知らなかったこと、思考のプロセスの間違い・その後はどうするべき、というようなことなどをノートに書き込みしていきましょう!
・知識面 例)that節 はこういうパータンがある、不定詞の意味上の主語はこういう文の構造になる、など
・思考のプロセス 例)この英文はこういう構造で、こういう構文の知識を使って、こう考えて、こう訳す、、、、というようなプロセスのこと
6.このノートを覚える
7.一通り覚えたと思ったら、もう一度改めて英文を読む ※英文を読んで終わりにすること
※ここまでが1セットだと考えましょう。
【復習について】
この「英文読解の透視図」は何度も繰り返し読んで読み方の知識、難しい英文の構造でも把握できる力をつけることが重要です。
「英文読解の透視図」の良いところは解説がかなり詳しいことです。
なので、最初はノートの英文を自分の書き込みした内容などをチェックしながら、「英文読解の透視図」も併せて同じ内容の箇所を開き、丁寧に読み込んでいきましょう。
※このノートはいずれどんな参考書よりも自分にとって必要なことがすべてわかる最高のオリジナル参考書になります。
このようなノートは毎日覚えているかどうか確認するぐらいでも良いです。
逆に、そのレベルまで復習を徹底することで、必ず差をつけられます。
ノートを取りっぱなしにする受験生がいかに多いことか、、、
授業の構造上、しょうがない部分がありますが、それでは点が伸びません。
確実に覚えきるまでやり込みましょう。「英文読解の透視図」でここまでできれば、構文の把握に困ることはないでしょう。
以上で終わります。