”単語の意味は分かるんだけど、文の意味が分からない”
こう感じている受験生も多いのではないのでしょうか?
今回紹介するのは「構造把握のプラチカ」です。
実際の入試では単語力はもちろん必要ですが、それに加えて英文の解釈能力がさらに必要不可欠になります。単語の意味を単体で聞くような問題はほとんど出題されませんからね。
単語の意味の知識は最低限必要な能力であり、入試ではそれ以上の能力が求められるのです。それこそが英文解釈能力です。
本書は河合出版の中でも有名なプラチカシリーズなので、品質が高いことで知られています。ではさっそく、どういったものか見ていきましょう。
1.基本情報
- 単行本: 69ページ
- 出版社: 河合出版; 改訂版 (2005/12)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4777202879
- ISBN-13: 978-4777202874
- 発売日: 2005/12
- 商品パッケージの寸法: 21 x 14.8 x 2 cm
ジャンル:英文解釈参考書
難易度:センター試験~中堅私大
到達目標:標準的な英文の介錯ができるようになる
必要期間:3週間
用途:英文解釈の訓練
対象者:和訳や構文解釈が苦手な受験生
大学入試で求められる英文解釈能力育成のための参考書です。対象レベルはセンター試験~中堅私大で平均亭なレベルの問題を解きながら実力を養成します。
300~500字と、やや短めの英文が多く扱われていますが十分に英文解釈の能力を付けることができるので安心してください。また、1題にかかる時間もそこまで必要ではないので効率化を図ることができます。
2.「構文把握のプラチカ」の評価
構文把握のプラチカは、英文解釈参考書の中でもトップクラスの完成度を誇る参考書です。その中身についてレビューしていきたいと思います。
2-1. 使用上のメリット
・良質な英文
英文の質が高いことが第一の特徴でしょう。英文解釈の学習がしやすいように選定された英文が並んでいるので、苦労することなく学習を進めていくことができます。
裏を返せば、意味が非常に取りにくいような難問は収録されていないので難関大受験者にはあまり向いていないことが言えます。
・充実した解説
問題を解いていく過程でのアウトプットは大事ですが、解説を読んでいく中で知識を蓄えるインプットも重要ですよね。
この参考書は、仮定法や倒置などの細かな文法事項まで体系的に解説しているため、英語の理解が乏しい人にとっては非常におすすめできる1冊です。
同様の参考書に「基礎英文解釈の技術100」がありますが、この参考書はやや堅いイメージが強い上に量が多いために取り組みにくいと思う人が多いと思います。
辞書的な性質を持つ参考書になっているため、「構造把握のプラチカ」のほうが短期間で集中的に英文解釈能力を身に着けることができます。
・短期間での集中演習
英文解釈の参考書の中でも特に薄いと感じています。薄いからといって内容まで薄いという訳ではありません。
あくまでも、内容は短期間で最大限の成果が出せるような仕組みになっているため集中的な使用をおすすめします。
2-2. 使用上のデメリット
特になし
3.効率的な使い方
短期間で成果を出すことを目標とした参考書ではありますが、必ずしも1冊を完ぺきに終わらせる必要もありません。
今回は、私がおすすめする最短距離で成果を出すコスパの良い使い方を紹介したいと思います。それは、「1章だけに取り組む方法」です。
①1日1章のペースで行っていく。
1日1章のペースで行っていけば、20章構成なので3週間で終わらせることができます。さらに短期間で終わらせたい人は1日2章にしてもいいでしょう。
②問題下線部の和訳を行う。
基本的には下線部の和訳で構いません。時間があるのなら前文和訳をしてもかまいませんが、効率を考えれば下線部の和訳だけで十分でしょう。
下線が引かれているのであれば、その文の構造が非常に重要だということです。まずは最低限の内容だけ学習して、それでも結果が出ない場合は、前文和訳を行っていくことをおすすめします。
③友人の解答or先生の解答と照らし合わせる。
英文解釈の学習で重要なのは「他者の解答と比較すること」です。友人と一緒に同一の章に取り組んでその解答を照らし合わせることで実力が伸びていきます。
その際に、自分と友人の解答の優れている点と劣っている点をそれぞれ考えながら答え合わせしていきましょう。
④解答・解説を確認する。
自分と友人の解答と、解答冊子に記載されている解答を照らし合わせていきましょう。必要に応じて適宜、ノートにまとめていくことをおすすめします。
以上で「構文把握のプラチカ」の解説を終わります。英文解釈が苦手な人はぜひ、使用を検討してみてください。