今回紹介する長文問題集は、ドラゴンイングリッシュで有名な竹岡先生の問題集です。国立大入試を視野に入れている受験生は必携の問題集だと考えています。
CDを用いた音読や、スラッシュのついたページがあることにより読解力だけでなく速読力もつけることができます。
難関大の受験になると、長文に収録される語数も自ずと多くなるので読解力だけでなく速読力も必須のスキルとなってきます。
また、この長文問題集は「難関国公立大、私大対応」と表紙に書いてありますが実際の用途としては国公立大向けのものだと考えています。
では早速、評価と使い方について解説していきます。
1.基本情報
- 単行本: 192ページ
- 出版社: 旺文社 (2010/7/21)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4010338989
- ISBN-13: 978-4010338988
- 発売日: 2010/7/21
- 商品パッケージの寸法: 20.8 x 15 x 1.2 cm
ジャンル:英語長文問題集
難易度:最難関国立大
到達目標:最難関国立大の英語で合格点
必要期間:1か月
用途:最難関国立大レベルの読解力、和訳力、速読力の育成
対象者:最難関国立大志望者(難関大国立大志望者)
問題数:16題
この長文問題集の問題は基本的に国立大の入試過去問から選定されています。東大や京大、一橋大などの最難関大から東北大や神戸大などの難関大まで収録されています。
表紙には私大対応と書いてありますが、問題の収録傾向からして国立大志望者の使用が最適だと考えられます。
2.「竹岡の長文講義」の評価
2-1. 使用上のメリット
・リスニング力、速読力の育成に適している
最難関大レベルの長文問題集でCDが付属しているものはあまり多くありません。ですから、この問題集のようなものは貴重です。
CDを用いてシャドーウィングをしていくことで、リスニング力と速読力の育成に繋がっていきます。
・要約の力が身につく
要約問題が特別に収録されているため、他の問題集では難しい要約の対策ができます。
最難関大の入試英語では要約問題のように、大意把握が求められる問題が多く出題されます。解答の字数など、少なからず誤差はあるものの求められる能力は基本的に同じです。
解答例や自己採点する際の添削例も収録されているので、塾や予備校の先生に添削してもらう必要もさほどありません。その点、独学で進めていく受験生にはおすすめの問題集かもしれません。
・文脈の把握能力が身につく
最難関大の長文読解では、文構造に忠実に訳すだけで高得点が取れるとは限りません。下線が引かれた文の前後の意味を正確に汲み取って、下線部の和訳に用いることが必要になります。
文構造の理解はもちろん必要不可欠ですが、それに加えて文脈を汲み取った和訳を学ぶことができると思います。
2-2. 使用上のデメリット
特になし
3.「竹岡の長文講義」の使い方
先ほども書いたように国立大向けの問題集ではありますが、大意把握能力や速読力は私大入試でも必要になる能力です。そのため、余力があるようなら私大受験者も使ってみていただきたいと思います。
①問題を解く。
ただ出題される問いに対して解答するのではなく、本文のテーマであったり、前後の文脈を踏まえて解答することを意識してほしいと思います。
「文構造の理解」と「文脈の把握」、この2つこそ長文読解で高得点を得るための必須ツールです。
②解説の熟読。
解説を読んでいく中で、文脈の取り方を学んでほしいと思います。
“竹岡メソッド”とでも言うべき、読解力の基盤が解説に収録されています。そのエッセンスを余すことなく吸収してください。
③要約問題を解く。
要約問題が収録されている場合は、それに取り組みましょう。解説の充実や採点基準が明確であることから独学で大丈夫ですが、可能であれば塾や予備校、高校の先生に添削してもらうことをおすすめします。
自分の解答、問題集の解答、先生の解答という3つの解答から最善の解答を一番最後に作り出すことを心がけましょう。
要約問題を解いた後に全ての解答を見てからもう一度解答することで、また違った解答が出来上がると思います。
④CDを用いて音読する。
せっかくCDが付いているのでシャドーウィングを心がけましょう。リスニング力と速読力は最難関国立大入試だけでなく、センター試験や併願する私大対策にも繋がるので是非実践していただきたいです。
4.竹岡先生の他の参考書
最後に、竹岡先生の他の参考書を紹介します。
ドラゴン・イングリッシュ基本英文100
必携英語表現集
この2冊は英作文の例文集になります。例文のストックの有無によって、英作文の解答スピードや精度は段違いです。是非使っていただきたいです。
英文読解の原則125
これは長文読解において重視すべき原則がまとめられた本です。必ずしも読まなければいけないわけではありませんが、長文読解の点数が伸び悩んでいる受験生は読んでみてもいいかもしれません。