受験英語の中で対策がしにくいものといえば英作文ですよね。特に、最難関大で多く出題されるような自由英作文を苦手としている受験生も多いのではないでしょうか?
しかし、自由英作文はコツさえ掴んでしまえば非常に簡単に高得点が取れてしまう分野なのです。私も元々は自由英作文が苦手でしたが、高3の秋に受けたある最難関大実戦模試では自由英作文で満点を取っていました。
ではどのようにして対策していけばいいのでしょうか?その学習法を体系的に学べるのが、「ハイパートレーニング自由英作文編」です。英作文の参考書で非常に定評のある大矢先生の書いたシリーズなので、ユーザーの評価も高い1冊です。
大矢先生の参考書レビューは以下のリンクを参照してください。
では早速、評価と使い方を見ていきましょう。
1.基本情報
- 単行本: 187ページ
- 出版社: 桐原書店 (2010/1/18)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4342788780
- ISBN-13: 978-4342788789
- 発売日: 2010/1/18
- 商品パッケージの寸法: 21.2 x 14.8 x 1.6 cm
ジャンル:英作文参考書
難易度:国公立二次試験レベル
到達目標:標準的な難易度の自由英作文が解けるようになる
必要期間:1か月
用途:自由英作文の基礎を築く
対象者:自由英作文が受験で必要な人
この参考書は、東大や一橋大などの最難関大のレベルの対策をすることはできませんが、自由英作文の基礎を完全に築き上げることができます。
自由英作文の対策は独学では難しいと思われがちですが、案外対策もできしまうんです。この1冊でしっかりと基礎を固めてから、実際の入試対策をしてみましょう。
第一部では、エッセイライティングの基礎を学習することができます。あるテーマに対して自分の意見を述べ、それを支える具体例や実体験などをどのように書いていくか、結びはどのようにしていくかということを学んでいきます。
第二部では、出題されがちな問題を5つのタイプに分け、その5タイプ別に解説しています。「あるテーマに対する説明」、「あるテーマに対して賛成か反対か」、「あるテーマに関する解決策の提示」など、ある程度限られたパターンが存在するので、その型を学習していきます。
第三部では、要約の対策を行っていきます。東大を筆頭に難関大では要約の英作文が出題されることもあります。要約対策は苦手とする受験生が多い反面、学習すれば非常に高得点が狙える分野でもあるのでしっかりと取り組んで欲しいところです。
第四部では、手紙やメールに関する自由英作文の対策を行います。もともとあまり見られなかったタイプの自由英作文ですが、TOEICが世間に浸透してきたこともあってか、このようなものが出題されることもあるようです。
2.「ハイパートレーニング自由英作文編」の評価
2-1. 使用上のメリット
・タイプ別の自由英作文対策
この問題集は入試で出題される自由英作文を5つのタイプに分類しています。タイプ別に分類してあることで、自分の志望校で出題されるタイプを把握していればそれに特化して対策をすることもできます。
ただし、収録してある問題数もそれほど多くはないので全てのタイプの問題を解いていく中でどのタイプでも対応できるような自由英作文の力を身につけていくことが望ましいでしょう。
・自由英作文に特化している
自由英作文対策の参考書って実はそんなに多くはないんです。私が把握しているのは他にもありますが、自由英作文のみにスポットライトを当てている参考書は珍しいです。
今回紹介している「大学入試英作文ハイパートレーニング自由英作文編」は、自由英作文に特化している上にその基礎から学ぶことができます。
英作文の解き方のプロセスと自由英作文の時方のプロセスは全く違っていることはわかりますよね?
・英作文:和文(日本語の文)が与えられ、それを英訳する。
・自由英作文:あるテーマが日本語、もしくは英語で与えられて、それに対して英語で論じる。
ざっくりとまとめるとこんな感じになりますが、英作文では文法力を問われているのであり、自由英作文ではそれに加えて文章構成力が問われます。文章構成力と言ってもそこまで難しいものではないので安心してください。俗に言う、”序論、本論、結論”的なものです。
少し逸れてしまいましたが、問われている本質が違うのですから、やはり特化した参考書を使うことは必要です。そのためにも、この1冊がおすすめといえるでしょう。
2-2. 使用上のデメリット
特になし
3.「ハイパートレーニング自由英作文編」の使い方
今回紹介するのは、1冊を終えていくための使い方のフローです。一回の学習でどのように使っていくかについては書いていません。
①第一部の熟読する。
まずは第一部を読んでいく中で自由英作文の基礎を学んでいきましょう。必要に応じて重要な表現はノートにまとめていくことをおすすめします。
自分でまとめたノートは、復習用として使うことができます。第二部以降の問題演習の際に表現に迷ったらノートを見直して復習するというような使い方が考えられます。
②自分の志望校の傾向を把握する。
理想としては全ての問題に取り組むことが望ましいですが、そう言ってる場合じゃない人も中にはいるでしょう。
敵を倒す前に何をしなければいけないのか。そう、敵を知ることです。
自分の志望校の赤本や青本を見て、出題傾向を把握しましょう。「テーマに対する賛成/反対」、「テーマに対する説明」、「文章の要約」、などのパターンを自分で把握してください。
手紙やメールの問題が全く出題されないのであれば、その章を演習する必要はありませんよね。ですから、自分が取り組むべき分野を明確にしていきましょう。
③第二部以降の問題演習をする。
参考書の指定どおりに進めていきましょう。入試傾向に応じて使い分ければいいですが、最低でも、第二部の5タイプくらいは把握しておくことが望ましいです。
以上で、「大学入試英作文ハイパートレーニング自由英作文編」の使い方解説を終了します。