英文法

「複合関係詞」とは、一覧あり、意味や使い方を例文で徹底解説

「複合関係詞」の基本

複合関係詞とは、「関係詞+ever」で表される関係詞です。

複合関係詞は様々な場面で用いられるため、一度は必ず目にしたことがあるでしょう。

 

でも、関係詞との違いが分からない。

どのようにして和訳すればいいか分からない…

このような人も多いでしょう。

 

ですが、そんな人も安心してください。

この解説さえ読んでしまえば、複合関係詞を完ぺきに理解できます。

複合関係詞には2種類あります。

それぞれに「意味」「使い方」を覚える必要がありますが、構文から定義していけばより簡単に覚えられるはずです!

 

 

 

① 複合関係詞とは

冒頭で少し書いたように、「関係詞+ever」の形で表される言葉を「複合関係詞」と言います。

複合関係詞にはいくつかの和訳のパターンが存在し、文脈に応じた和訳が求められます。

一見難しく見えるものではありますが、パターンを身に着けてしまえば非常に簡単なものです。

 

1:複合関係詞の意味を覚える。

2:文脈のパターンを覚える

3:複合関係詞の言い換えを覚える

 

この3つをマスターしてしまえば、複合関係詞の学習は終わりです。

逆に言えば、この3つを理解していなければ複合関係詞の理解が薄いということになります。

 

では、さっそく本格的な解説に移ります。

 

② 複合関係代名詞とは 意味・例文による解説

まず解説していくのは「関係代名詞+ever」の形です。

 

複合関係代名詞には、名詞節を作るパターンと、副詞節を作るパターンの2種類があります。

つまり、名詞として働くものと副詞として働くものがあるということです。

この2パターンを覚えて、文脈に応じて使い分けられるか、これが複合関係代名詞の全てです。

このようなことをしっかりと理解できるためにも、英文法の知識は大事ですよ!

 

複合関係代名詞 パターンA) 名詞節を作る:【意味】~する人(物)はだれ(何)でも

まず解説するのが、名詞節を作る複合関係代名詞です。

まずは例文を見て考えてみましょう。

 

Ex) I will invite whoever wants to come.
訳)来たい人は誰でも招待します。

名詞節を作る複合関係代名詞はそれ自身に先行詞を含みます。

あくまでも名詞として扱われるので、文中では主語、もしくは目的語として働きます。

 

あらかじめまとめておくと、以下のような意味を持ちます。

・whoever:~する人は誰でも

・whichever:~するものはどれでも

・whatever:~するものは何でも

この3つの複合関係詞の和訳は必ず覚えてください。

※ 複合関係詞にならない関係代名詞

「who/which/what」には複合関係詞としての用法があります。

しかし、「thatever」という複合関係代名詞は存在しません。

「that」は複合関係詞にはなれないので注意しましょう。

複合関係代名詞の「言い換え」A:名詞節を作るパターン

複合関係代名詞は別の語句を用いて表すことができます。

「複合関係代名詞=any ~+関係代名詞」という公式があります。

先ほどの例文を言い換えてみましょう。

Ex) I will invite anyone who wants to come.

 

そこまで難しいものではないですね。

他の複合関係代名詞についても例文を確認してみましょう。

Ex) She always buy whatever she wants.
訳)彼女はいつも、ほしいものは何でも買う。

 

これを、複合関係代名詞を使わずに言い換えてみましょう。

Ex) She always buy anything what she wants.

 

 

複合関係代名詞 パターンB) 副詞節を作る:【意味】誰が(何が)~しても

次に紹介するのが、副詞節を作る複合関係代名詞です。

副詞節を作り、「誰が(何が)~しても」という譲歩の意味を示します。

一度、例文を見てみましょう。

Ex) Whatever happens to me, I do not go to see a doctor.
訳)私の身に何が起こっても、私は病院に行かない。

「whatever」が「何が~でも」という意味を示していますね。

 

このパターンの複合関係代名詞についてまとめると以下のようになります。

・whoever:誰が~しても

・whichever:どれが~でも

・whatever:何が~でも

この3つの和訳もまた暗記必須です。

複合関係代名詞の「言い換え」B:副詞節を作るパターン

副詞節を作る複合関係代名詞も、他の語句を用いて言い換えることが可能になります。

その公式が…

「複合関係詞=no matter 関係詞」

これで言い換えることができます。

・whoever→no matter who

・whenever→no matter when

・whatever→no matter what

 

では、先ほどの例文を、複合関係詞を用いずに言い換えましょう。

Ex) No matter what happens to me, I do not go to see a doctor.

 

他の例文を使って、言い換えをしてみましょう。

Ex) Whichever you buy, I will buy this one.
訳)君がどちらを買おうとも、僕はこれを買う。

 

この文を、複合関係代名詞を使わないで書きます。

Ex) No matter which you buy, I will buy this one.

 

さて、次は複合関係副詞についての解説です。

 

 

③ 複合関係副詞 意味・例文による解説

「関係副詞+ever」で表されるのが、複合関係副詞です。

複合関係副詞も、複合関係代名詞と同じように2パターンに分かれます。

「時/場所」に関する副詞節を作るパターンと、譲歩を示す副詞節のパターンがあります。

 

複合関係副詞 A) 「時・場所」を示す副詞節を作る:【意味】~する時(場所)ならいつ(どこ)でも 

このパターンで用いられるのは「whenever/wherever」の2種類です。

実際に例文を見て確認した方がいいでしょう。

Ex) Please come to my house whenever you like.
訳)いつでも好きな時に私の家に来てください。

「whenever」が作る節を確認しましょう。

「君が好きな時にいつでも」という意味を作っていますね。

このように副詞節を作って主節を修飾しているのです。

 複合関係副詞の「言い換え」(時/場所を表す)

名詞節を作る複合関係代名詞と同じように言い換えます。

「複合関係副詞=any 時/場所」

この公式があります。

 

では、実際に例文で確認しましょう。

先ほどの例文を、複合関係副詞を使わずに書いてみます。

Ex) please come to see my house any time you like.

 

この言い換えは非常にシンプルです。

・whenever→any time

・wherever→any where

 

この2種類を覚えておけばだいたいの問題はカバーすることができます。

 

 

複合関係副詞 B) 譲歩を示す副詞節を作るパターン:【意味】いつ(どこで/どれほど)~しても

このパターンで用いられるのは「whenever/wherever/however」の3つの複合関係副詞です。

これも、実際に例文の中で身に着けていきましょう。

 

Ex) Wherever she is, she would loves you.
訳)彼女がどこにいても、君のことを愛しているだろう。

※ Would:推量の助動詞

Ex) Whenever you are free, please call me.
訳)暇な時間ならいつでも電話してください。

副詞節を作り、「いつ(どこで)~しても」という意味を表していますね。

※ 「however+形容詞/副詞」

複合関係副詞の「however」は他の2つと少しだけ使われ方が異なります。

「however+形容詞/副詞」

この形で使われるので覚えましょう。

Ex) However busy you are, keep calm.
訳)どんなに急いでいる時でも、冷静でいなさい。

このように、「However 形容詞/副詞 名詞 動詞」の順番になることが一般的です。

 

※ 複合関係副詞の言い換え(譲歩の意味を表す)

このパターンにも言い換えが存在します。

非常にシンプルなので覚えやすいですよ。

「複合関係副詞=no matter 関係副詞」

この公式に当てはめてしまえばおしまいです。

 

・whenever→no matter when

・wherever→no matter where

・however→no matter how

 

では、先ほどの例文の1つを、複合関係副詞を使わずに書いてみます。

 

Ex) No matter how busy you are, keep calm.
※calm:落ち着いた

 

 

確認問題

次の(     )内に当てはまる単語を答えてください。

⑴ You should invite whoever wants to come.
=You should invite (     ) (     ) wants to come.

⑵ Whenever you feel cold, please tell me.
=(     ) you feel cold, please tell me.

⑶ No matter how smart I am, I cannot solve this problem.
=(     ) smart I am, I cannot solve this problem.

次の英文を和訳してください。

⑷ Whoever stops me doing that, I won’t change my mind.

⑸ If you win the soccer game, I will take wherever you want to go.

⑹ Whoever eats the dish will be amazed by that.

 

 

複合関係詞の問題を解くのに必要な知識

今回の解説の要点をおさらいします。

以下の知識があれば必ず上の問題も解くことができます。

A) 複合関係代名詞は名詞節を作るパターンと、副詞節を作る2つのパターンがある。

 

B) 名詞節を作るなら「any~+関係代名詞」、副詞節を作るなら「no matter 関係代名詞」で言い換える。

 

C) 複合関係副詞は「時/場所」を表すパターンと、「譲歩」を示す2つのパターンがある。

 

D) 「時/場所」を示すなら「any+時/場、譲歩」を示すなら「no matter 関係副詞」で言い換える。

 

この4項目はしっかりできていますか?

では、解答と解説に移ります。

 

 

解答

⑴ You should invite anyone who wants to come.
訳)来たい人は誰でも呼ぶべきだ。

複合関係代名詞の言い換えの問題です。模試や入試でもよく問われるので間違えた人は要注意です。

⑵ Anytime you feel cold, please tell me.
訳)寒いと感じたらいつでも私に行ってください。

複合関係副詞は「any+時/場所」で言い換えるのでしたね。

⑶ However smart I am, I cannot solve this problem.
訳)僕がどれだけ賢くても、この問題は解けない。

 

「however」の後ろの語順に注意です。「however 形容詞/副詞 主語 動詞」の順番です。

 

⑷ 誰が、それをするなと私を止めても私は考えを変えない。

今回は副詞節を作るパターンなので「だれが~しても」という訳になりますね。

⑸ 君がそのサッカーの試合に勝ったら、行きたいところならどこでも連れて行ってあげよう。

「時/場所」を表すパターンなので「~ならどこでも」という意味になります。

⑹ その料理を食べた人は皆、その料理に感動する。

名詞節を導くパターンなので「~な人は誰でも」という意味です。

 

複合関係詞の一覧

●複合関係代名詞<名詞節>

・whoever:~する人は誰でも

・whichever:~するものはどれでも

・whatever:~するものは何でも

●複合関係代名詞<副詞節>

・whoever:誰が~しても

・whichever:どれが~でも

・whatever:何が~でも

●複合関係副詞<時と場所を示す副詞節>

・whenever:~する時ならいつでも 

・wherever:~する場所ならどこでも 

●複合関係副詞<譲歩を示す副詞節>

・whenever:いつ~しても

・wherever:どこで~しても

・however:どれほど~しても

 

さぁ、複合関係副詞のことをどれほど理解できましたか?

まだ不安だという人はもう一度見直しましょう。

もう完璧だという人は、他の関係詞の記事を読んでみてください。

お疲れ様でした!

 

大学受験英語コーチ:タカタカ

 

Copyright © 2024 みんなの英語 All Rights Reserved.

PAGETOP