文法・語法問題の伸ばし方
さて、今回はどの模試・入試にもほとんど出題される文法・語法問題の得点の伸ばし方について説明していきます。今回取り上げるのは、あくまでも選択式、もしくは穴埋め形式の問題ですので、英文を実際に書くこととは異なるので注意してください。
① 大別される2パターン
まず、みなさんにお伝えしておきたいこととして、文法・語法問題で間違えるケースには大きく分けて2つのパターンがあります。それは、
「知っていて間違う」パターンと「知らなくて間違う」パターン
です。では、各パターンについて詳しく説明していきましょう。
「知っていて間違う」
・過去にその類題を解いたことがあるのに間違ってしまうケース。
・時制や関係詞など文法問題に多い。
・いわゆる“ケアレスミス”もこれに分類される。
「知らなくて間違う」
・その問題で初めてある知識に直面するケース。
・単語や熟語・成句など語法問題に多い。
以上のようにまとめることができます。ですが、ここで上記の2パターンは以下のように言い換えることもできます。
「知っていて間違う」=「基礎知識さえあれば、応用によって解ける」
「知らなくて間違う」=「特定の知識がなければ、解けない。」
つまり、間違ったパターンによって勉強法が異なってくるわけですね。
② パターン別の復習方法
この章では、各パターンに対する復習方法を提示していきます。
「知っていて間違う」パターン
このパターンは、自分が一度目にしたことがあるような問題を同様に間違っているわけですから、復習はアウトプットが優先となります。では、どのように行えばいいのでしょうか。以下の通りです。
⑴ 文法の参考書の該当ページで確認する
自分が間違った文法事項を参考書で確認してください。この際、間違った問題をノートにまとめたりする必要はありません。あくまでも確認に留めます。
⑵ 類題を解く
前述の通り、この類の問題はアウトプットが復習のメインになります。そこで大事になるのが、「類題の演習」です。同じような問題を解いて正解のパターンを身に着けます。
「知らなくて間違う」パターン
このパターンは間違って当然のパターンです。知識がないと解けない問題なのですから、復習はインプットが重要になってきます。具体的な方法は以下の通りです。
⑴ 問題の解説や辞書でその語法を調べる
問題の解説や辞書を見てその語法を確認しましょう。その際、間違った問題と自分が新しく身に着けた知識をまとめるノートを作成するのをお勧めします。
⑵ 関連する語法を調べる
これが、「知らなくて間違う」パターンの復習のカギです。間違った問題に関連する語法や同じ単語が用いられている熟語を調べてノートにまとめましょう。
以上が復習の方法となります。「知らなくて間違う」パターンは復習重視型なので、「知っていて間違う」パターンに比べて時間を費やす必要がありますね。
③ 得点力upの方策
さて、この章ではどのようにして得点を挙げていくか示していきます。また例によってパターン別に示していきます。
「知っていて間違う」パターンの勉強法
このパターンの得点の伸びは、「演習量」に比例してきます。できるだけ多くの問題に触れることで似たような問題も数多くこなすことができ、正答率も上昇します。そこで効果的なのが、
厚めの問題集1冊を完ぺきにこなすこと
です。
2000問程度の問題集を1冊やれば大抵の問題はカバーできるので、問題演習をコツコツ行いましょう。1日○○問は最低でも解くと決めて○○日間で終わらせると言ったように目標を可視化するのが良いでしょう。
「知らなくて間違う」パターンの勉強法
このパターンは先ほども述べたように知識集約がメインとなるため、インプットの勉強法が軸になります。この勉強法は主に2種類に分かれます。1つ目は、
単語帳を使って、語法・熟語・成句を暗記
です。
知識量が物を言う問題であるため、暗記に勝る学習はありません。自分に合う単語帳を見つけ、1日○○ページ、○○日間で1周すると目標を決めて取り組みましょう。ここで大事なのが、
知っている事柄に時間を費やさないこと
です。
自分が知らない語法・熟語・成句をチェックするなどして、それを重点的に見て覚えるようにしましょう。なんといっても数が大事になりますからね。
さて、2つ目の学習法は
間違った問題の復習
です。
前の章でも書きましたが、このパターンの問題は復習が大事になってきます。一度間違った問題はノートにまとめるなどしましょう。
ここで注意しなければならないのが、そのノートを何度も見直すことです。一度まとめただけでは知識は定着しないので何度もノートに目を通しましょう。
さらにもう1つ大事なことがあります。それは、
理解した事柄(語法・熟語・成句)はパスする
ことです。
基本的に、目を通すのは理解していない事柄だけで構いません。
理解している事柄については、1週間に一度確認する程度でいいでしょう。そこで理解が薄れていると感じる事柄があれば、それを理解していない事柄として何度も確認していきましょう。やはり、暗記で重要になるのは量と効率性ですからね。
以上、文法問題の伸ばし方でした。